Updated:2024.02.26

ファストデジタルツインでプラント・工場保全に革命を起こすブラウンリバースが WeWork で得たもの

成長スピードに合わせてサイズ変更できるオフィスを求めて

採用ツールにもなる「心躍る空間」

オフィスは器。広くしておいた方が人は育つ

パートナー企業にも入居を勧めてシナジーを生んでいきたい

プラントエンジニアリングなどを手がける業界大手・日揮株式会社のグループ企業として設立されたブラウンリバース株式会社。同社は、2022年12月から WeWork オーシャンゲートみなとみらいに入居(専用オフィス契約)しています。同社が提供するデジタルツインサービスは、1年あまりで顧客数を大きく伸ばしており、事業規模の拡大とともに契約スペースを拡張。現在は59席ある専用オフィスを使用しています。「迷ったら楽しいと思う方に」というビジョンのもとでオフィス選びをしたと話すのは、同社の代表取締役 CEO を務める金丸剛久氏。総務・広報担当の廣崎沙耶氏とともに、入居の決め手や WeWork だからこそ得られる利点、今後の展望などについて伺いました。

成長スピードに合わせてサイズ変更できるオフィスを求めて

──貴社が手がけるビジネスについてお伺いできますか?

金丸:私たちブラウンリバースは、親会社である日揮株式会社(以下、日揮)からカーブアウトして2022年5月に設立されたグループ企業の一員です。日揮が現実空間にプラントをつくることを生業としているのに対して、われわれは仮想空間にプラントをつくるソフトウエア企業です。当社のソリューションである「INTEGNANCE VR」を利用することで、既存のプラントを仮想空間上に3D化して再現し、オンラインで簡単に現場の状況を確認できるようになります。Google マップのストリートビューのプラント版、しかも内部の細かい部分まで見られるイメージです。

 

──事業アイデアは、どのような課題感から着想を得たのでしょうか?

金丸:プラントには、構造や設備の配置を細かく記した図面が存在します。しかし、図面からは周囲環境や実際どうなっているかは見えてこないため、保守担当者はこれまで、現況を知るために現場(プラント)に足を運ぶ必要がありました。プラントは、オフィスと離れた場所にあることも多く、何度も行き来するのが大きな負担になっていました。「遠隔地にあるオフィスのパソコンから、プラントの『リアル』が確認できるようになったら」。それが「INTEGNANCE VR」の出発点でした。

建造物を3D化してバーチャルで見られるサービスは他にもありますが、導入に膨大な手間やコストがかかります。それに対して「INTEGNANCE VR」は、既存のプラントや工場を最短3日で仮想空間上に表現し、保全業務における省人化・省力化を実現します。そのため「ファストデジタルツイン」としての価値を高く認めていただき、現在は、日揮グループで既存の顧客だった企業様を中心に多数ご利用いただいています。

──会社設立から半年ほどで WeWork にご入居いただきましたが、その経緯についてお聞かせください。

金丸設立当初は日揮本社内(神奈川県横浜市西区みなとみらい)にスペースを確保しようと考えましたが、諸条件で折り合わず、設立直後は近隣ビルの一室を借りていました。ただ、長くそこにいるつもりはありませんでした。

というのも、カーブアウトするときに、親会社には「5年で1000事業所の契約を得る」という事業計画書を提出しており、それを実現するためにはかなりのスピードで会社の規模を拡大していくことになることが予測できていたからです。

成長に合わせて柔軟にオフィスサイズを変更できるシェアオフィスに焦点を合わせて、入居先を探していました。

──最終的に WeWork を選んだ決め手を教えてください。

金丸:第1に、他のシェアオフィスにはないフランクな雰囲気です。当社には「迷ったら楽しいか・楽しくないかで決める」という方針があります。ワクワクする感情を大切にしているのですが、 WeWork を初めて訪れたとき、とてもワクワクしたことを覚えています。われわれの望むオフィスイメージと非常にマッチしている感覚がありました。

第2に重要視していたのがオフィスのサイズをフレキシブルに変更できること。 WeWork は非常にスピーディーにオフィスの拡張に対応できるという点が、決め手になりました。

廣崎:オフィスの拡張の対応の早さには驚きました。移ると決めてからわずか2週間ほどで、同じ WeWork みなとみらいの現在とは別のスペースに、当社のオフィススペースが準備されていました。このスピード感は、急成長を遂げようとしている会社によって、大きなメリットになります。

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採用ツールにもなる「心躍る空間」

──実際に入居してみて感じたことを聞かせてください。

金丸良い意味で裏切られた部分が多かったと感じています。イメージしていたのは、方針に合った雰囲気の良い場所に専用スペースを借りられて、さらに共有スペースも自由に使えるということでしたが、実際はそれだけではありませんでした。特にメリットを感じたのは、採用の際のツールとしてもとても有用だということです。

廣崎:私は当社が WeWork に移転してから入社したのですが、入社前にオフィスを訪れたときは「こんなオシャレなところで働けるのか!」と、心が躍りました。私は広報として採用にも関与する立場ですが、このオフィスは、訴求ポイントの一つとして大きな意味があると思っています。

WeWork はコーヒー・紅茶、夕方から夜はビールが無料で飲み放題です。業務時間を快適に過ごすのに役立つのはもちろんなのですが、同僚と一緒に飲み物を取りに行く、ビールを片手に少し話す、といった気軽なコミュニケーションを可能にするツールでもあります。こうしたところにも WeWork の価値があることを実感しています。

金丸絶対に来てもらいたい人材には、最後の一押しとして、 WeWork を前面に押し出します。「ちょっとオフィスを見にきてみませんか?」と(笑)。

── WeWork に移転したことで、入社を希望する方が増えたということでしょうか?

金丸それが理由かどうか定かではありませんが、グループ企業から、「なぜブラウンリバースにはそんなに人材が集まるのか」と言われることがあります。当社の事業が、プラント業界出身者でなくとも携わってみたいと想像力を掻き立てられる事業であるというのが大きな要因だと思いますが、同時に WeWork が、そのような人材を引きつける場所であることは間違いないと思います。

オフィスは器。広くしておいた方が人は育つ

──現在は、従業員数からするとかなり広めのスペースです。何か理由があるのでしょうか?

金丸「26年度までに1000事業所の利用を積み上げる」という直近の目標をイメージしています。今後の成長を考えれば、1年半はこのサイズで足りると見ています。私は「オフィスは器であり、広くしておいた方が人が育つ」という考えを持っています。つまり、この十分な広さは「先行投資」なのです。

廣崎:従業員数に対してかなりスペースに余裕があるため、1つのブロックに1人や2人ということもあり、とても贅沢にスペースを使っています。海が見渡せる席もあり、出社時には、どこに座って仕事を始めようかというワクワク感があります。仕事に対するモチベーションが上がる効果は大きいと思います。

──従業員は、基本的に専用オフィス内で業務をされているのでしょうか?

金丸:当社は基本、各自の働き方を尊重していて、毎日出社する者もいれば、ほとんど在宅という者もいます。出社しているスタッフは、当社が利用している専用オフィス以外にも、ラウンジやフォンブース(電話やオンライン会議、集中して仕事をしたいときに利用する個室)、会議室など、WeWorkメンバーが利用できるスペースをうまく使って仕事をしているようです。

──顧客との打ち合わせなどにも、 WeWork を活用されているとお聞きしています。反応はいかがでしょうか?

金丸:われわれの業界は、対面でのコミュニケーションが喜ばれます。そのため、これまでは顧客のところに出向き、打ち合わせをするのが大半でした。でも今は、顧客も WeWork にある当社のオフィスに興味を抱いて、出向いてくださることが増えています。「またここに来たい」と言っていただけることもあります。新しいものに触れている感じや、日々の環境とは異なる場所で新鮮な気持ちで打ち合わせをできるのが影響しているのだと思います。そういったフィードバックを受けて、これは営業ツールにもなると思い、今は積極的にWeWork に来ていただくように声をかけています。

パートナー企業にも入居を勧めてシナジーを生んでいきたい

──今後はどのように WeWork を活用していきたいと考えていますか?

金丸事業拡大に伴ってパートナー企業にも WeWork への入居を勧めていきたいと思っています。パートナーが近くにいればすぐに面と向かって相談ができ、その結果、ビジネスを加速することが期待できます。例えば、われわれが現在利用しているスペースの一角に常駐していただくようなことも、 WeWork なら実現できるのではと考えています。また、顧客やパートナーの中には新しく何かを始めたいと考えている方もいらっしゃいます。そのような方を招いて、シナジーを生みだす空間にできたらと考えています。

廣崎:総務・広報の立場としては、イベントを実施したいと考えています。当社の事業紹介というよりは、イベントによって WeWork を利用するメンバー同士でつながりをつくっていけたらと考えており、 現在、コミュニティスタッフの皆さんとイベントの相談している最中です。1度イベントを開催すれば、そこでできたつながりから新たな何かが生まれる可能性があります。そうした会社の枠を超えた関係性を構築できるのも、 WeWork の魅力だと感じています。

* 本記事は2023年8月に実施したインタビューを元に作成しています

 

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