Posted:2023.07.20|Updated:2023.08.18
世界最大級のオンライン・トラベル・エージェント Booking.comが WeWork を移転先に選んだ理由
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社員が出社したくなるような魅力的な職場環境を求めて
本社のガイドラインを満たしながら「らしさ」を求めたカスタマイズ
WeWork ならではの企業の垣根を越えた交流に期待
「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」というミッションを掲げ、グローバルに事業を展開するBooking.com。月間アクティブユーザーは、全世界で1億人を超えており、まさに世界最大級のオンライン・トラベル・エージェントといえる存在です。Booking.com の日本オフィスは、2023年3月から WeWork 渋谷スクランブルスクエア に入居。同社がオフィス選びの際に最も大事にしているのは、「社員がハッピーに働くことのできる魅力的な環境」。今回の移転に関しても WeWork のデザイナーと綿密なディスカッションを重ね、Booking.comらしさあふれるオフィスを目指したといいます。
同社の総務部長を務める下島朋子氏と総務マネージャーの窪田まり子氏に、 WeWork 移転の経緯やオフィスカスタマイズのこだわり、さらには WeWork を利用して感じたことや今後に期待することなどについて伺いました。
社員が出社したくなるような魅力的な職場環境を求めて
── WeWork 渋谷スクランブルスクエアに入居するまでの経緯を教えてください。
窪田:オフィス移転のきっかけはコロナ禍でした。感染者拡大を受けて閉鎖していたオフィスの再開に向けた準備を進める中で、日本を含む世界中の私たち社員の業務形態が在宅ワークとオフィスワークのハイブリッドになったことから、この先のオフィススペースのあり方を検討し始めました。それまで、当社は1000平方メートルほどのオフィスを利用していたのですが、ハイブリッドな働き方を尊重するために、世界的にオフィスをコンパクト化していく流れもあり、オフィススペースの見直しを本格的に決め、またオフィス探しをしようということになりました。
下島:実は、最初は賃貸オフィスを探していて、シェアオフィスは候補に入っていませんでした。というのも、当社には一定数以上の従業員数がいる場合は賃貸、それ以下ならシェアオフィス、従業員が少ない場合は在宅ワークといった、グローバルなガイドラインがあったからです。社内規定では、東京オフィスは賃貸オフィスのカテゴリーでした。
窪田:また、「オフィスに来てもらうためには、その動機となる素晴らしい環境を用意しなければ」というのが、オフィス選びの大きなテーマでした。なぜならば、社員はそれまで2年間にわたって在宅ワークを続けていたためです。
下島:私たちがオフィスを選ぶ際に大切にしているのは、どれだけ社員に職場を魅力的に感じてもらえるかです。その意味で以前のオフィスは、表参道駅直結の素晴らしい環境でした。また、今回ハイブリッドワーク導入で規模の縮小を検討するとしたら、社員がダウングレードしたと感じてモチベーション低下につながらないよう気を付ける必要もありました。しかし、そうした条件を満たす物件が見つからずに困っているとき、 WeWork を知ることになりました。当社日本オフィスの代表取締役が、たまたま訪れて素晴らしいと感じ、一度関係者で見に行くことになりました。
窪田: WeWork 渋谷スクランブルスクエアを見て移転を決めた大きな理由は、共用部の充実です。眺望も良く素敵な家具も設置してあり、いわゆるオフィスっぽさがないのが魅力でした。これならリフレッシュをしながら気持ちよく仕事ができると感じました。当社のオフィスに関するかなり厳密なグローバルのガイドラインに関しては、十分にクリアするクオリティーでしたし、先に当社の大阪のオフィスが人員の関係で WeWork LINKS UMEDA(大阪・梅田駅直結)に入居していたことなども追い風になり、東京オフィスも WeWork への移転が決定しました。
下島氏(左)と窪田氏(右)
本社のガイドラインを満たしながら「らしさ」を求めたカスタマイズ
──入居に際しては、かなり大規模なカスタマイズをされています。
下島:弊社はオランダに本社機能を持ちます。その良い影響もあって、オフィスのデザインに関しては、「必ずリフレッシュエリアやコラボレーションエリアを設置すること」「個々のワークステーションが規定を満たしていること」、さらには、観葉植物の設置まで、かなり細かな指定があります。オフィス設置に当たっては、その辺りのコントロールを行っているオランダ本社のリアルエステートチームとのやりとりが欠かせませんが、今回のカスタマイズに関して、本社、そして WeWork のデザイナーさんと一緒に内容を詰めていきました。
窪田:当社のオフィスには、必ずその都市の「ディスティネーションウォール」というものを設置するようになっていて、各都市の特徴が感じられるようになっています(写真)。机と椅子も世界共通で決まったものがあるので、入居時にWeWorkのものと入れ替えました。
──入り口を入ってすぐの「ウェルカムエリア」は、かなりのこだわりがあるように見受けられます。
下島:シェアオフィスになったことで、受付スペースがなくなりました。そのため来訪者にお待ちいただくためのスペースとして用意したのがウェルカムエリアです。このエリアは社員がくつろぐ場所でもあり、当社のブランディングにもなるよう設計しました。カジュアルにさまざまなコラボレーションができる場所としても重宝しています。
ウェルカムエリアに限らず、オフィス全体について、こちらが意図していた以上のデザインを WeWork から提案いただき本当に助かりました。当社は、業務上ミーティングがとても多いため、ミーティングルームの数にもこだわったのですが、ルームのサイネージは渋谷にちなんでハチ公とモヤイ像にしました。サイネージの大きさやデザインなど、かなり WeWork とやりとりして今に至っています。他にも、カーペットや壁紙、ソファーの生地などはサンプルを送っていただいて、素材の感触など細部までこだわって仕様を決めていきました。最終的には、とても満足のいく仕上がりになりました。また、社員の需要が多く、 WeWork の共用のものだけでは補えない可能性があったため、前のオフィスにあった電話ブースを持ち込むなどの要望もかなえてもらいました。
窪田:当社の考えとして、どこのオフィスにいてもBooking.comを感じられるようにというものがあり、それもガイドラインに記載されています。ただ、当社には海外からの来客も多いので、ローカルの特色も魅力の一つになります。 WeWork には、そうした面も理解していただいて、東京らしい・渋谷らしいオフィスになりました。
下島:移転に掛けられるコストは決まっていましたので、さまざまな要望をかなえる解決の道筋を示していただいて、コストパフォーマンスの高いオフィスになり、その点も感謝しています。
WeWork ならではの企業の垣根を越えた交流に期待
──入居されて半年ほどが経ちますが、社員のみなさんからの反響はいかがでしょうか。
窪田: WeWork ならではの共有部が充実しており、うれしいとの声が聞こえてきています。共有部の利用を楽しみに出社する社員も多いようです。
下島:逆に以前は自分たちのオフィスで完結していたものが共有部分にあり、不安に感じる社員もいたようですが、他の企業との関わりをポジティブに捉えて「世界が広がった」と考える社員が多いようです。
──交流イベントにも参加されていますか。
下島:もちろんです。 WeWork 主催のイベントが大きな刺激になっています。自社でもイベントを今後行っていく予定ですが、それとは別に、社員が出社する新しいモチベーションにつながっています。他企業の方とランチに行く者もいたりして、シェアオフィスの利点を感じています。
窪田:グローバルに活躍していくためには、視野の広さがとても重要になります。その意味でも、シェアオフィスで視野を広げ、さまざまな交流を図ることは社員の成長につながっていくはずです。
──今後、どのように WeWork を活用していきたいとお考えですか。
下島:WeWork を利用するようになって、すでにさまざまなコミュニティが生まれてきています。今後は自社をアピールするというよりは、同じ場所や時間を共有する方々と共感し合える機会のご提供であったり、何か社会にポジティブな影響を与えられるようなセッションを企業間で行えればと考えています。また、機会づくりについては WeWork が伴走してくれますので、それはとても大きな利点だと思いますし、新しい何かが生まれる期待を持っています。私たちBooking.comは、つねにイノベーティブな存在であり続けたいので、 WeWork とのご縁に感謝しています。
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