
クライアントのニーズにきめ細かく対応し、伴走型でソフトウエア受託開発を行う株式会社ライトコードは、福岡本社をはじめとした全事業所を WeWork に置いています。なぜこうした選択をしたのでしょうか。同社代表取締役の金城直樹氏の言葉から、フルリモート勤務ながら WeWork の特徴を巧みに活用した独自の戦略が見えてきました。
■入居のきっかけ
・コロナ禍で在宅勤務が主流となり、広いオフィスの必要性が薄れたため、シェアオフィスの活用を検討した。
・一時的に利用した WeWork のファシリティーやインテリアの質の高さに感銘を受け、入居を決断した。
・魅力的なオフィスが採用活動にも効果を発揮すると考え、 WeWork 拠点の複数利用を決断した。
■ WeWork 入居後に生まれた効果
・WeWork が全国に展開する拠点を活用し、地域に縛られず優秀な人材を確保できている。
・WeWork で採用面接を行うことで、候補者に好印象を与え、優秀な人材の確保に成功している。
・全国の WeWork を利用できることを生かし、ワーケーション制度をより魅力的なものに。働きやすさと従業員満足度の向上に寄与している。
IT業界の人材難を突破するライトコードの採用戦略
株式会社ライトコードは、店舗の検索・予約サイトなど、エンドユーザーがインターネットを通じて利用するサービスのシステムなど、インターネットに関わるソフトウエアの受託開発を幅広く行うIT企業です。本社は福岡にあり、東京、大阪、名古屋にもオフィスを展開しています。
同社の特徴は、全国4カ所の事業所全てを WeWork に置いている点です。2022年2月のWeWork 大名(福岡本社)入居を皮切りに、 WeWork 日比谷 FORT TOWER(東京)、WeWork なんばスカイオ(大阪)、WeWork JRセントラルタワーズ名古屋へと順次拡張し、2025年8月には福岡本社を現在のWeWork 天神ブリッククロスに移しました。
受託開発を事業の柱とする同社にとって、収益力の源泉となっているのは紛れもなくエンジニアの存在です。しかし、慢性的な人材不足に陥っている日本のIT業界で、人材獲得競争が熾烈を極めています。その中で同社は、どのようにエンジニア人材を確保しているのでしょうか。
同社には現在、約50人の従業員が在籍しています(2025年1月時点)。代表取締役の金城直樹氏は、業務の特性から場所を問わず対応できることを生かし、勤務形態はフルリモート勤務を基本とすることで、全国から成長に直結した人材を採用していることを明かします。
ただ一方で、フルリモート勤務であれば、快適なオフィスの必要性は減ります。そんな中で、WeWork を選択し、複数の拠点を契約しているのはなぜでしょうか。金城氏は、その理由を次のように説明します。
「 WeWork のハイグレードなファシリティーとインテリアが、採用に大きな力を発揮します」(金城氏)
WeWork 天神ブリッククロスの会議室にてインタビュー中の金城氏
コロナ禍が変えたオフィスの在り方と WeWork への移行
ライトコードが働く場所について考えるきっかけとなったのは、コロナ禍だといいます。同社は2011年9月の創業以来、事業拡大に伴い従業員を増やし、より広い賃貸オフィスへの移転を決断。ところが、移転直後にコロナ禍に見舞われます。エンジニアも全員出社が基本だった当時、ほとんどの従業員が在宅勤務になり、金城氏は「空気にお金を払っているような状態でした」と振り返ります。
パンデミックの終息が長引く中、コスト削減のためワークスペースの縮小を決断し、借りたばかりの賃貸オフィスからシェアオフィスに移転します。しかし、その選択もすぐに見直すことになりました。
「入居したシェアオフィスのファシリティーやインテリアは、気が利いていなく、すぐに退去しました。働くスペースとしての魅力をあまり感じられなかったです。この経験から、いくら在宅勤務で出社の機会が減ったとしても、オフィスのクオリティーはおろそかにできないと気づきました」(金城氏)
そのタイミングで、一時的なサテライトオフィスとして WeWork 御堂筋フロンティアを利用した際、 WeWork のファシリティーやインテリアのクオリティーの高さに驚いたといいます。そこで、改めて他の候補とも比較検討した上で、 WeWork への移転を決めました。
この時の「気づき」は、採用にも大きなインパクトを与えました。「たとえリモートワークが前提の企業だとしても、面接のために訪れたオフィスが魅力的である場所だったら、好印象を抱かない人はいません」(金城氏)。
こうして、優秀な人材を WeWork の魅力も借りながら各地で獲得して成長を続けるライトコードですが、ビジネスモデルにも強みがあります。現在の刻々と変化するトレンドを捉え、より魅力あるサービスを提供するためには、クライアントが求める顧客像やたどり着きたい理想を無機質な要件定義の行間から読み取り、先回りして価値提供することが求められます。国内のリソースで受託開発を行う同社には、それが可能だと金城社長は語ります。
こうして優秀なエンジニアを地域に関わらず積極的に採用、エンジニアにとって負担の少ないフルリモート勤務で力を発揮してもらいながら、クライアントの満足度が高い伴走支援型開発で価値提供する。ライトコードは、これら「フルリモート勤務×WeWork」が生み出すシナジーで、国内リソース型の受託開発にイノベーションを起こしているのです。
「引き合いはあるものの、リソースのキャパシティに限界があり、お断りせざるを得ない局面もあります」と明かし、これからも WeWork の魅力を最大限活用して全国を視野に採用を進めていくと話します。
入社してからも WeWork で高まる従業員満足度
採用面での WeWork の活用が大きな成果を上げているライトコードですが、入社後の従業員にも働きやすさを向上させる施策が用意されています。
現在、 WeWork は全国に41拠点(2025年9月現在)を展開しており、契約形態によっては入居している拠点以外の WeWork も利用可能です。ライトコードではこのような WeWork のメリットを活かした運用をし「ワーケーション制度」を導入しています。社内で事前申請を行えば、従業員は入居する4拠点以外でも、自分の旅先や出張先に合わせて、最寄りの WeWork で仕事をすることができるようになっています。こうした取り組みは、海外を含め広いエリアにまたがってネットワークがある WeWork ならではの利点です( WeWork では、入退室の際に使用するセキュリティカード・Wi-ifiは全拠点共通で使えます)。
金城氏は、この制度を有効活用した従業員の事例を次のように紹介します。
「シンガポールに旅行し、現地の WeWork で勤務したケースや、東京在住の従業員が山口県の実家に帰省する際、途中の名古屋と大阪の WeWork で1日ずつ勤務し、その後福岡で数日間働いて東京に戻った例があります。また、地方に住む従業員が友人の結婚式で上京し、その間に東京の WeWork で勤務したケースもありました」(金城氏)
ライトコードは、積極採用を実施すると同時に、このような従業員満足度を高める制度でパフォーマンスの維持・向上に努めているといいます。この両側面で WeWork が大きな役割を果たしています。
新規事業への挑戦と WeWork のさらなる活用
ライトコードは現在、新たな事業にも取り組んでいます。その一つが、グループ会社によるGoogle専門のスマートフォン正規修理店の運営です。この修理店の特徴は、Googleの公式パートナーとして、純正パーツを在庫し、その場で修理できる点にあります。最新機種であっても、発売と同時に純正パーツが供給され、迅速に修理対応が可能になっているといいます。
一見すると既存の事業とは関係がないように見えますが、同社はこれまでGoogleのクラウドパートナーとして事業を展開し、Androidアプリの開発にも取り組んできた実績があります。それが今回、従来のソフトウエアからエンドユーザーが手にするハードウエアまで事業領域を広げる契機となり、金城氏は「当社の新たな独自性になるでしょう」といいます。
「この機を捉えて、 WeWork を最大限に活用するため、サブカンパニー登録を実施しました。今後はこの新たな事業領域での WeWork 活用も検討し、さらなる成長を目指します」(金城氏)
WeWork 天神ブリッククロスの共用ラウンジにて今後の成長について語る金城氏
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