
株式会社メディコンは、米医療機器・メドテック企業BD(ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニー)のグループ企業として、医療機器を輸入販売しています。同社は、東京・赤坂にある日本ベクトン・ディッキンソン株式会社と連携し、全国7カ所の営業所を統括しています。
2023年1月、それまでの老朽化したオフィスビルから WeWork御堂筋フロンティアに移転し、現在1フロアを140名で利用しています。なぜメディコンは移転を検討し、 WeWork を選んだのでしょうか。
そこからは、フリーアドレスをはじめとしたABW(Activity Based Working)への取り組みと、企業文化刷新の挑戦が見えてきました。
■入居のきっかけ
・移転前は1970年代に建設された一般賃貸ビルに入居しており耐震性や職場の快適性に問題があり、移転を検討。安全性と快適性を兼ね備えたワークスペースを求めていた。
・リモートワークの普及により、働く場所の考え方が変化。フリーアドレスを導入し床面積を圧縮、経済合理性を追求した結果、グループ本社から移転の承認を得ることができた。
・工事費用・原状回復費など初期費用を抑えられることからシェアオフィスも検討していたが、1フロア専有が可能だった WeWork を選択した。
■ WeWork 入居後に生まれた効果
・制震構造による高い耐震性能と、明るく開放的なオフィス空間に移転し、安全性と快適性に関する課題を一挙に解決した
・1フロアへの集約により、部門や役職を超えた横と上下のコミュニケーションが活性化。企業内の一体感が向上した
・会議室やプロジェクターなどの設備もWeWorkに付帯のものを活用することで、勉強会や顧客との意見交換会など、以前のオフィスではできなかったイベント実施が可能になった
自然災害リスクとコロナ禍の意識変化。10年越しで実現した移転プロジェクト
これまで株式会社メディコンのオフィスは、1970年代に建てられた一般賃貸ビルにありました。耐震性など安全面の懸念と、暗く天井が低いといった職場の快適性の課題があったため、移転を検討することになりました。移転には、グループ本社である米BD(ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニー)の承認が必要でしたが、初期投資の負担が大きく、許可が下りない状況が10年も続いていました。
同社の移転プロジェクトに携わったビジネスプロセスエクセレンス本部 大津 久宜氏は「阪神淡路大震災や東日本大震災、直近では能登半島地震など、大きな災害を経験した日本において、ワークスペースの耐震性による安全確保やBCP(事業継続計画)の実現は、いち早く対応すべき課題でした」と当時を振り返ります。
大阪に位置するメディコンは、東京にある日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(以下、日本BD)と連携し、災害時でも業務を補完し合い、日本におけるヘッドクォーター機能を維持する必要があります。そのため、老朽化が進んだオフィスビルからの移転は急務でした。
移転の承認を得るきっかけとなったのは、世界的なパンデミックでした。働く場所に対する意識が変化し、「全員が毎日出勤する必要はない」という考え方が広まったことでリモートワークが浸透しました。この変化が移転に対してポジティブな影響を与えたと言います。
サプライチェーンプランニングマネージャーの玉井 憲博氏は「これまでのように従業員数分のデスクを並べる必要がないフリーアドレスを導入することで、働く時間や場所にとらわれないABW(Activity Based Working)にシフトしました。これにより、コストを抑えられたことが、グループ本社の承認を得る大きな要因となった。」と語ります。
フリーアドレスを採用することで所属人員分のデスクを用意する必要がなくなり、床面積を圧縮することができます。さらに、シェアオフィスなら工事費用・原状回復費などの初期費用も低減できることが、移転への障壁を取り除きました。
プロジェクトでは、さらに改革を進めました。それは、重役に割り当てられていた個室の廃止と、書類や資料の徹底的なスリム化です。個室の廃止では、移転をリードした大津氏もその対象の1人でしたが率先して動きました。
書類や資料のスリム化では、「移転先のオフィスは人のためのスペースであり、物のためのスペースではない」というポリシーのもと、約70%の書類や資料をデジタル化し、保存が必要なものはストレージサービスを利用することで大幅に削減しました。こうしたさまざまな取り組みが奏功し、グループ本社の承認を得て、2023年1月に WeWork への移転を果たしました。
WeWork の他にもシェアオフィスの選択肢は存在します。他の候補は検討しなかったのでしょうか。これについて大津氏は「 WeWork 一択でした」と明言します。
「フリーアドレスの活用などで、当社の所属人員全員分のスペースは必要ないとしても、かなりの床面積が必要であることに変わりありません。これを確保できるキャパシティがあるシェアオフィスは、立地や予算なども含めて WeWork しかありませんでした」(大津氏)
移転を実行するに当たって、大津氏をはじめとしたプロジェクトチームでは、従業員にとって必要かつ十分なスペースを確保しながら、予算に見合った床面積を割り出すための調査を行っていました。それによると、調査当時およそ120人だった人員に対して、オフィスで業務を遂行している割合は平均して60%。残りの40%は出張や顧客対応などで外出、また一定数は休暇などでオフィスにいないことが分かりました。そこで、所属人員の60%を上回る90席を確保する計画を立て、移転検討エリア内でその条件を満たすのは、 WeWork 御堂筋フロンティアだけでした。
サプライチェーンプランニングマネージャーの玉井 憲博氏 WeWork御堂筋フロンティアの会議室にて
「安全性」と「快適性」を両立ートップダウンではなく共創で創るオフィス移転
WeWork御堂筋フロンティアへの移転により、メディコンが当初から求めていた「安全性」と「職場の快適性」の課題は一気に解決された。
まず安全性について、WeWork御堂筋フロンティアのビルは制震構造で、オフィスビルの耐震性能として十分に納得のいくものでした。職場の快適性についても、これまでの暗く天井が低いオフィスとは異なり、明るく開放的な空間が実現しました。
移転プロジェクトがうまくいった背景には、大津氏をはじめとしたプロジェクトチームが一つ一つ丁寧に計画を進めていったことが挙げられます。単にグループ本社などトップが了承すればよいというだけでなく、従業員の理解と期待を高めるための努力も欠かさなかったといいます。
「何度も WeWork の見学ツアーを実施しました。回を重ねるたびに不安どころか従業員の期待が大きくなっていき、これまでのオフィスより新しくて雰囲気がいいといった声が、多く聞かれるようになっていきました」(大津氏)
1フロア集約でコミュニケーションが円滑に。オープンなオフィスがつくる自然な交流
今回の移転プロジェクトには、もう1つかなえたい「悲願」がありました。それは、これまで3フロアに分かれていたオフィスを、1フロアに集約することです。フロアが分かれていると、どうしても部門間やフロア間のコミュニケーションに分断が生じてしまいます。
これを今回、フリーアドレスの採用などで1フロアに集約することになりました。変化はすぐに表れました。接触があまりなかった他部署のスタッフと一緒にコーヒーを飲んだりランチを楽しんだりする姿が見られるようになり、社内のコミュニケーション活性化が実現しました。
フリーアドレスの効果は、従業員間だけにとどまらず、役員や各部署のマネジメントとのコミュニケーションも促進している。
「個室の廃止により、従業員と役員が同じスペースで業務を行うことで距離が縮まり、声をかけるハードルが下がりました。これまでノックして扉を開けないと分からなかった上司の様子がすぐに見て取れるようになり、話しかけやすくなりました」(玉井氏)
また、パントリー( WeWork の共有ラウンジにあるドリンクコーナー)でリラックスしているチームメンバーに上司が声をかける場面も増え、上下のコミュニケーションも促進されていると玉井氏は語ります。
利用して初めて明らかになった WeWork のメリット。変わりつつある企業風土
玉井氏は WeWork を利用して感じた便利さとして、会議室を挙げます。
社内の会議に限らず、来客を招いてのミーティングなどもあり、必要な会議室はその都度で異なります。場合によってはキャパシティの変更や、控室のようなスペースが追加で必要になることもあります。以前のオフィスでは常に会議室がひっ迫している状況でした。
一方で、大きな会議室を2人で利用し、5-6人で会議をしたくでもスペースがないなど、ミスマッチも発生していました。その点 WeWork では、当社の専有スペースに4つの会議室がある他、状況に合わせて他のフロアの共有の会議室も予約でき、会議室利用の利便性が大きく高まったと実感しているようです。
「その他にも、これまでは自社で用意する必要があった複合機やプロジェクター、スクリーンなど大型の機材も整っているため、使用はもちろん所有や保管、修理や更新などの心配もなく、全てお任せできるので助かります」と総務担当の城戸 友美氏も WeWork 入居後に感じたメリットを振り返ります。
城戸氏は、これまでは諦めていたことができるようになったとして次のように語ります。
「これまで社内の勉強会やお客様を招いての意見交換会などのイベントは、実施する場所がないからといった理由で取り組めていませんでした。ところが、 WeWork にはスペースも機材もあり、相談すれば機敏に対応してくれるコミュニティチームのサポートもあります。現在では、およそ1カ月に1度の頻度でイベントを実施しています」(城戸氏)
こうした従業員のマインドの変化に触れ、大津氏は移転プロジェクトを振り返ります。「これまではできない理由を探していたようなことでも、『できるのではないか』といった前向きな思考回路に変わってきていると感じます。移転前は、勤務スタイルや仕事の進め方など、全体にトラディショナルな印象の強い会社でしたが、 WeWork という新しい環境に身を置くことで、明らかに従業員の業務に対する意識が変化しています。また、全員が1フロアにいることで、経営陣を含めて全てのメンバーが仕切りなく同じ場で仕事に当たる実感が得られ、会社としての一体感が出てきたように思います」。
メディコンの専有フロア共用スペースにて業務の合間にコーヒーを片手に雑談をする様子
Get in touch with us
※ Please refrain from using this form for sales or solicitation purposes. We do not handle phone inquiries, forward emails to tenant companies, or provide any information about our tenants. For more details, please refer to our Privacy Policy.




