Posted:2021.09.03|Updated:2024.08.15
クックパッドが WeWork に本社移転。カルチャーを体現した、誰もが行きたくなるオフィスとは?
Content Type
料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」がみなとみらいに移転
WeWork はオフィスへ来ることに対して前向きになれる環境
アフターコロナを見据えたオフィス戦略は、変化に対応できる柔軟性がカギ
“つくり手”の体験により、クックパッドのカルチャーを前進させるオフィス
WeWork を本社移転先に決めた理由「ベスト3」
本社移転ならフレキシブルオフィスの WeWork
“毎日の料理を楽しみにする”をミッションとするクックパッド株式会社は、1998年3月から料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」を運営しています。2021年5月には東京・恵比寿から横浜に本社を移転。WeWork オーシャンゲートみなとみらいで事業を展開しています。今回の本社移転について、執行役CTO兼人事本部長の成田 一生氏にお話を伺いました。
料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」がみなとみらいに移転
—— 近年の事業内容をご紹介ください。
ユーザーが料理レシピを投稿できるネットコミュニティ「クックパッド」を運営しています。現在まで投稿レシピ数は357万超*。国内ユーザー数は、月間約5,800万人*に達しています。
近年は新規事業として、精肉店・鮮魚店・ベーカリーなど、地域で有名なお店・農家をはじめとする生産者の食材をアプリで直接購入できる生鮮食品EC「クックパッドマート」も運営しています。2018年にスタートした事業ですので、コロナ前提で始めたサービスではありませんが、リアル店舗での密を避けたいニーズもあり、多くの方にご利用いただいています。
* 2021年7月時点
—— ご自身のご経歴についても教えてください。
私はエンジニア出身で、クックパッドには2010年に入社しました。2016年からは、国内約100名・世界約200名のエンジニア組織全体を統括する立場としてCTOを務めています。今年1月からは人事本部長を兼任し、そのタイミングで移転の話が持ち上がりました。
*撮影時のみマスクを外しています
—— 2021年5月6日に東京・恵比寿から横浜へ本社を移転。その移転先が WeWork オーシャンゲートみなとみらいですね。
旧オフィスの一部設備の老朽化と事業拡大に伴う従業員数増加から、オフィス移転は数年前からの経営課題でした。「良い物件に巡り会えればすぐにでも移転したい」という状態でしたが、なかなか理想的な物件に出合えずにいました。そんな折、「WeWork はどうか?」という話が社内から持ち上がり、昨年12月に WeWork オーシャンゲートみなとみらいを見学しました。
WeWork はオフィスへ来ることに対して前向きになれる環境
—— 当初の WeWork に対する印象は?
個人的に WeWork にはコワーキングスペースの印象があったので、数百名規模の企業が本社として利用できるとは思っていませんでした。でも見学してみると、実際には多くの企業が本社利用で入居されていて、弊社も本社として利用するイメージが湧いてきました。ここなら、オフィスへ来ることに対して前向きになれる環境だと感じました。
—— 「前向き」とは具体的にどういうイメージでしょうか。
今回、海を眺望できるフロアに移転したのですが、開放感があって単純に気持ちが良いと感じました。コロナ禍でずっとリモートワークが続き、従業員によっては気持ちが塞がってしまったり、モチベーションの維持が難しかったりするという声が聞こえてきていました。居心地や環境が良い WeWork は、気持ちやモードの切り替えが容易にできる場所だと思いました。
また、業務効率のことだけを考えれば、在宅でも構わないかもしれません。でも、それだけになってしまうと、例えばプロダクト開発に入れ込む繊細な感情や情熱など、重要なことが失われていくのではないかと感じました。プロダクトの開発は、ダイレクトなコミュニケーションも重要な意味を持ちますからね。そうやってフルリモートに難しさを感じている中で、もし出社体制にするのなら、出社することに前向きになれるオフィスであるべきだと思っていました。
*撮影時のみマスクを外しています
—— 移転に際してはやはりコロナ禍の影響があったのですね。
コロナ禍以降、当社はフルリモートに切り替えました。そこで浮き彫りになったのは、リアルな出社の頻度を増やす必要性でした。機能開発など、リモートで対応できる部分もありますが、クックパッドやクックパッドマートのプロダクト開発、サービス開発にはどうしても“エモーショナル”な部分を大切にする必要があり、リアルな接触や雑談がもたらすファクターが欠かせないことを改めて発見しました。
—— リモートワークの普及で人が対面する機会はめっきり少なくなりましたからね。
リモートだと、特に我々のような経営陣やマネージャーがボトルネックになりがちです。メンバーが、私たちにちょっとした相談を持ちかけるにも、いちいち時間を押さえなければなりません。業務がリモートになって、私のスケジュールは分刻みで埋まってしまいました(笑)。リアルならば、ちょっと声をかければ済む話です。怖いのは、時間を確保してもらうのがだんだんとおっくうになって、上司に相談を持ちかけにくくなり、サービス開発自体にも影響が及ぶことです。
アフターコロナを見据えたオフィス戦略は、変化に対応できる柔軟性がカギ
—— となると、1年間のリモートワークを体験して新オフィスの要件定義も変わったのでしょうか?
まずは、全員分の固定席を用意する必要はない、と思いました。接触や雑談が必要なチームは毎日でも来てほしいけれど、例えばコーポレート部門はペーパーレスで機能できる仕組みを整えていたので、在宅でも対応できます。もちろんコロナ感染に不安を抱えていたり、重症化リスクが高かったりする従業員には、リモートワークを継続できるようにしています。
リモートの良い部分は残して、必要な部門・従業員は出社できるようミックスする、そう考えました。現在は週5出社の従業員に固定席を用意し、週1出社の従業員に対応するフリーアドレススペースを新たに設置。これらはあくまでもトライアルとしてそう機能させているので、今後は新オフィス運用から見つかった課題をフィードバックさせながら適宜改善していくつもりです。WeWork の良い点は、最短翌月から自社専用オフィスのサイズを変更できる柔軟性です。
—— まだまだオフィスをアップデートしていくおつもりですね。
はい。例えば、当社は毎年、学生向けのサマーインターンシップを開催し、20〜30名の学生が本社にやってきます。今までは全員が入る会議室がなく、仕方なく一時的に外部の会議室を借りて対応していました。でも WeWork なら、先程申し上げたように、月単位で自社専用オフィスを契約できるので、短期的にオフィスサイズを拡張することができます。
そんな風に、そのときの意思決定や季節柄のニーズに応じて、オフィスを即時カスタマイズできる。それが、これからの時代の本社利用に最適だと思いました。普通ならオフィスを増床するだけで大変なことですが、WeWork の柔軟性なら、拡張や移転に関わる工数や費用を圧倒的に抑えながら、その時々で最適なオフィス運用が叶います。
—— コロナ禍をきっかけに、本社のあり方も変わっているのかもしれませんね。
これまでのオフィス移転といえば、まさしく「不動産を借りる」ことでした。なかなか重たい経営判断であり、意思決定であったはずです。WeWork なら、物理的に持つアセットが減らせることに加え、必要に応じて柔軟に形を変えながら使っていけます。不動産を借りるというよりも、クラウドサービスを使っている印象に近いです。持つものが増えるほど意思決定が縛られるので、変化に対応できないものや変化を阻害する所有物は増やしたくないですからね。
“つくり手”の体験により、クックパッドのカルチャーを前進させるオフィス
—— WeWork オーシャンゲートみなとみらいにできた新オフィスのコンセプトは「Cookpad park」。「街やつくり手と一緒に、毎日の料理を楽しみにしていく場所」として、食にまつわる植物がたくさん設置されているのが印象的です。
オフィスデザインは WeWork さんとクックパッド、そしてSOLSOさん(植栽計画、植栽運用)の3社共同で行いました。
観葉植物だけではなく、食材として普段口にしている品種を多く設置しています。本当は「畑をつくりたい!」と思っていたのですが、さすがに無理だということでこうなりました(笑)。
家庭菜園は、誰でも気軽に“つくり手”になれます。うちのスタッフが、おいしそうに実った野菜を見て何も思わないはずがありませんから、そうした環境から新しい創意工夫が生まれていけばと期待しています。
—— ちなみに、「横浜」という立地についてはどうお感じでしょうか。
横浜というのも大きな魅力でした。クックパッドのミッションは「毎日の料理を楽しみにする」。その意味で、従業員にとって仕事と生活は切っても切り離せません。今回移転したみなとみらい地区から少し行けば、歴史的背景が豊かで食文化にあふれたエリアが広がっています。クックパッドやクックパッドマートを利用する“つくり手”の体験(=ユーザー体験)にも大きな影響を与える環境だと思います。新たな事業に注力していきたい当社にとって、大きな意味を持つ場所になるはずです。
—— 横浜はつくり手に近い環境である、と?
長期的には、食にまつわるプレーヤーの境目をなくしていきたいと考えています。農家、販売店、料理人を介して、その先には食べる人がいます。しかし、“つくり手”の数が少なければ少ないほど、食の世界の多様性が失われていきます。消費する側ばかりが増えていく状態では、社会がつまらなくなってしまうと思うんです。
そのため、私たちは「“つくり手”を増やす」ことにチャレンジしています。つくり手の数がもっともっと増えていけば、食の価値はもっと多様化するはずです。そのチャレンジが、当社のミッションである「毎日の料理を楽しみにする」の実現につながっていると考えていますので、横浜は最適な場所でした。
WeWork を本社移転先に決めた理由「ベスト3」
—— 移転後、どんな変化がありましたか。
まだ入居間もないので、劇的な変化があるとすればこれからかもしれませんが、当初の狙い通り、従業員がオフィスに集まるようになったことで、効率的に進められる業務の領域が増えました。エンジニアやデザイナーのワークフローを変えるなど、今後プロダクト開発のスタイルを変革しようと考えていますが、その検討に当たって合意もとりやすいと感じています。
—— 御社は WeWork 全国7都市30拠点以上をご利用いただけるプラン「All Access(オールアクセス)」を導入されましたが、ご利用状況はいかがですか。
先ほど少しお話した週1出社の部門の150名に、オールアクセスの権限を与えています。営業チームや外出の多いコーポレートチームが赴く場所の近くにも WeWork はありますから、積極的に活用しているようです。
—— 改めて、 WeWork に本社移転を決めた理由は何でしたでしょうか。
1位は「意思決定に対応できる柔軟さ」。持つもの・変えにくいものが増えるほど経営は硬直化します。変化の大きい時代ですので、その点は非常に大きな要素でした。
2位は「景色がいいこと」。冗談のように聞こえるかもしれませんが、実はとても大きなポイントだと考えています。“来る理由”があるからこそ、人は集まります。対向島型の従来のオフィスビルでものづくりをするのと、こうした環境でものづくりをするのとでは出てくる成果も変わってきます。その条件を満たす場所が、これまでなかなか見つかりませんでした。
3位はやはり「立地」です。これまでオフィスがあった恵比寿は、交通の便こそ優れていましたが、「毎日の料理を楽しみにする」というミッション実現のための「“つくり手”を増やす」というチャレンジにおいては、必ずしも適した環境ではありませんでした。多様な食文化が根付き、“つくり手”にも馴染みのある横浜は、周辺の好環境を含め、本社メンバーの創造意欲をかき立てる環境だと感じています。
本社移転ならフレキシブルオフィスの WeWork
社会情勢が急激に変化する中、オフィスの縮小や移転、分散などをご検討される方が増えています。
WeWork(ウィーワーク)は、国内7都市*(東京、横浜、仙台、名古屋、大阪、神戸、福岡)にて、フレキシブルオフィスを運営しています。
フレキシブルオフィスとは、一般的な賃貸借契約とは違い、独自の利用規約に基づいて提供される、柔軟な契約スタイルを持つワークプレイスの総称です。
WeWork は、コワーキングスペースやサテライトオフィスとしてのご利用はもちろん、1名から数百名までの規模で、個室の専用オフィスを月単位でご契約いただくことも可能です。ご入居後もビジネスや出社率の状況に合わせて、専用オフィスの拡張・縮小を最短翌月から可能なため、その時々の稼働率に見合った最適なオフィス運用が実現できます。プランについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。
本社移転、または今後のオフィス運用についてご検討中の方は、是非 WeWork へお問い合わせください!
* 2021年9月時点
>> 横浜エリアの拠点一覧はこちら
>> WeWork オーシャンゲートみなとみらいについての情報はこちら
・本記事は2021年7月に実施したインタビューを元に作成しています。