公開日:2022.02.15|更新日:2024.03.04

白色申告とは?個人事業主の確定申告の流れ・方法を解説

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白色申告と青色申告とは?意味や違いは?

白色申告に向いている人

白色申告のメリット

白色申告のデメリット

白色申告のやり方・流れ

確定申告書の作成方法

まとめ

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個人事業主が確定申告を行う際、青色申告と白色申告のいずれかを選択することとなります。白色申告よりも青色申告の方が多くのメリットがあると言われていますが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。

本記事では、青色申告と白色申告の違いに加え、個人事業主やフリーランスの方が、白色申告で確定申告する際に得られるメリットや、白色申告が向いている人の特徴を紹介します。また、白色申告での書類の作成方法も解説しているので、確定申告時に参考にしてみましょう。

 

白色申告と青色申告とは?意味や違いは?

事業所得や不動産所得などの確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。それぞれの特徴を踏まえた上で、何が異なるのかを確認してみましょう。

白色申告とは?

白色申告とは、青色申告よりも記入する項目が少なく、初めての方でも時間をかけずに記帳作業を済ませられる申告方法です。青色申告を選択しない個人事業主やフリーランスの方は、白色申告によって確定申告を行うこととなります。

白色申告による確定申告では収支内訳書と確定申告書Bを作成し、両方を税務署に提出します。青色申告と比較して簡易的である点がメリットで、経理に関する知識がない方でも手間をかけることなく作成できます。ただし、事業所得に対する控除額は10万円のみで、節税対策に活用しにくい点に注意が必要です。

青色申告とは?

白色申告を選択しない方は、青色申告による確定申告を行います。青色申告の場合、控除額によっては複式帳簿と呼ばれる厳密な会計帳簿が求められており、日々の収支についての取引記録をもとに、仕訳帳と総勘定元帳を作成します。また、最大65万円控除の青色申告で確定申告を行う際には損益計算書と貸借対照表を作成し、確定申告書と青色申告決算書を控除証明書とともに提出しなければなりません。

つまり、青色申告は白色申告と比較すると帳簿の作成に時間がかかるほか、提出する書類が多い点に違いがあります。また、青色申告では最大65万円の控除を受けられるため、白色申告よりも節税効果を得られるのも特徴です。

白色申告と青色申告の違い

白色申告と青色申告の主な違いは、申告する所得の種類と税制の適用範囲です。白色申告は、一般的な所得(給与や事業所得など)を申告する際に使われます。一方、青色申告は、農業や漁業、自営業などの特定の事業収入を申告する際に使用されます。青色申告では、特定の経費や控除の適用が容易になるため、事業収入が多い場合や経費が多い場合に有利です。また、青色申告者は特定の減税措置や税制優遇を受けることができる場合があります。

白色申告に向いている人

記帳が苦手に感じている人

白色申告は、記帳作業が苦手と感じている人に適しています。青色申告と比べて、シンプルな点が特徴であるほか、提出する書類も少ないため、確定申告の負担を軽減できます。

ただし2014年以降、事業所得、不動産所得、山林所得を有する場合、白色申告者も帳簿や書類の保管が義務付けられました。さらに最近では、青色申告を便利にする確定申告ソフトも出ており、白色申告同様に簡単に記帳を行えます。書類作成における負担の差が小さいことから、記帳を簡単に済ませられるという目的で白色申告を選ぶメリットも少なくなっています。

事業の収入が少ない人

フリーランスや個人事業主、副業などを始めたばかりで事業収入が少ない人は白色申告でも適している場合があります。白色申告と青色申告の大きな違いは、所得に対する控除額です。

白色申告の控除額は10万円、青色申告の控除額は最大65万円ですが、控除のメリットを活かしきれない収入の場合は白色申告でも問題ありません。とはいえ、自身の事業が拡大していくなかで収入が増加する可能性があります。将来的に青色申告に切り替えることを踏まえて、早い段階で青色申告に慣れておくのもおすすめです。

白色申告のメリット

白色申告のメリットは、帳簿付けを簡単に済ませられることです。単式簿記による帳簿付けを行うため、青色申告の複式帳簿と比較して時間をかけずに作成できます。

また、白色申告では税務署での事前手続きを必要としません。青色申告を適用するためには、事前に開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出する必要があるため、手間がかかってしまいます。

白色申告のデメリット

白色申告のデメリットは、青色申告の特別控除を受けられないことや、赤字を3年間繰り越せない点です。青色申告では、帳簿付けが厳密である代わりに、最大65万円の特別控除を受けられますが、白色申告は帳簿付けに手間が発生しにくい一方で、10万円の控除しか受けられません。つまり、節税対策を重視している人にとって白色申告は節税しにくい点がデメリットとなります。

さらに、白色申告では、青色事業専従者給与を受けられないことや、貸倒引当金の形状ができない、少額減価償却資産の特例を受けられないなどの制限があります。

関連リンク:個人事業主の経費に計上できるものは?計上する際の注意点も解説

白色申告のやり方・流れ

白色申告による確定申告では、記帳作業、決算作業、収支内訳書を作成します。記帳する内容や、どのように記入をするのか、一連の流れをチェックしましょう。

記帳作業

白色申告・青色申告問わず、まずは記帳作業を行います。収入・支出・取引先・取引年月日の情報について、帳簿に記入していきます。

なお、白色申告は単式簿記で記入するため、青色申告とは異なり、借方・貸方に分けて記帳する必要がありません。記入項目が少ないことから、記帳作業の負担を軽減できます。確定申告前に慌てないように週ごと、月ごとに記帳作業をコンスタントに行いましょう。

決算作業

次に、決算作業です。決算作業とは、年度末に実施する作業で、棚卸表の作成や減価償却費の計算などを行います。なお、棚卸作業については原則として12月31日時点での在庫状況をもとにしますが、年度内の最終営業日や最終営業日以降に売上・仕入れが発生しない場合でも可能です。

減価償却費に関しても、定額法と呼ばれる方法を用いて1年分をまとめて計算します。棚卸商品と減価償却資産がある場合には、上記の決算作業も忘れずに行いましょう。

収支内訳書

収支内訳書とは、収入・売上原価・経費内訳・減価償却費の計算といった1年間分における事業の状況をまとめた書類のことです。あらかじめ日々の取引結果を記入した会計帳簿を作成し、売上や仕入れ、経費などを計算した上で収支内訳書に転記します。

確定申告書の作成方法

すべての書類を準備したあとは、確定申告書を作成します。確定申告書には、確定申告書Aと確定申告書Bの2種類がありますが、会社員・年金受給者・雑所得のみの方は「確定申告書A」、個人事業主・フリーランスの方は「確定申告書B」を使用します。

確定申告書Bは2ページ構成になっており、第一表には事業収入や所得控除に関する情報、第二表には源泉徴収や所得の内訳、住民税、事業税を記入します。なお、生命保険や国民年金の支払いに対する控除を受けるためには、控除証明書を確定申告時に提出する必要があります。

まとめ

個人事業主やフリーランスで所得を得ている場合、青色申告・白色申告いずれの方法でも確定申告を行えます。どちらの方法もメリット・デメリットがあるため、両方の特徴を把握した上で、自身に適している方法を選ぶことが大切です。

初めて白色申告で確定申告を行う方は、本記事の作成方法や一連の流れを参考にしてみてください。青色申告よりもシンプルな作業で済みますが、必要書類の準備や記入を間違えないように注意しましょう。

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・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています

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