
はじめに
ハドルルームとは?
なぜハドルルームが必要なのか?
人とアイデアをつなぐ
ハドルルーム活用の戦略的メリット
効果的なハドルルームを作るには
ハドルルームの現場活用例
まとめ
はじめに
オフィストレンドは移り変わるもの…と言いたいところですが、2025年のトレンドに関してはもはや確定しつつあります。フレックススペース、ハイブリッドワーク、ウェルネスコーナー、さらには観葉植物まで、これらすべてが私たちのオフィスの使い方を変えています。今日のオフィスは、単なる「働く場所」ではなく、生産性を高め、創造性を刺激し、人とのつながりを生むための「エコシステム」なのです。
その変化の中で、見た目はシンプルですが非常に効果的なコンセプトがあります。それが「ハドルルーム」です。コンパクトでカジュアル、そして多用途。ハドルルームは、現代のオフィスにおいて欠かせないツールとなりつつあります。まだ導入していないなら、その魅力がすぐにわかるはずです。
ハドルルームとは?
端的に言うと、ハドルルームは2~6人向けの小さなカジュアルミーティングスペースです。従来の会議室が長時間・事前スケジュール・フォーマルな議題を前提としているのに対し、ハドルルームは柔軟で気軽に使える、即席コラボレーションの場です。
オープンプランのオフィスの片隅に配置されたり、未使用のスペースを活用したり、ガラスで仕切られたプライベート感のある構造も用いられるハドルルーム。デザインはさまざまですが、共通して「温かく歓迎される雰囲気」が意識されています。
設備も厳選されつつ工夫されています。ホワイトボード、防音対策、テーブルと椅子、そしてスクリーンなどの接続しやすいテクノロジー環境が整っています。
ハドルルームは、まさに現代オフィスの「スイスアーミーナイフ」のような存在です。ブレインストーミング、短時間のチェックイン、ハイブリッドチームの参加…あらゆる場面で活躍します。広さはおおよそ10~25㎡程度ですが、その効果は絶大です。
なぜハドルルームが必要なのか?
例えば、オフィスで同僚とアイデアを詰めたい時、デスク越しに話したり画面を回したり、オープンスペースの雑音をかき分けながら話すのは非効率で、周囲の人にも迷惑になってしまいます。大きな会議室を予約することもできますが、わずか二人の20分程度の話のために8人用の部屋を使うのは過剰ですよね。
ここでハドルルームの出番です。
ハドルルームは、事前予約不要で、カジュアルかつ短時間の会話に最適な設計です。小さくても集中した議論ができ、スケジュール調整の手間や大きすぎる会議室を占有する罪悪感もありません。

人とアイデアをつなぐ
現代のハイブリッドワークでは、メンバーが在宅やコワーキングスペース、遠隔地から参加することもあります。ハドルルームならAV機器や簡単なビデオ会議ツール、画面共有などが揃っているため、リモート参加もスムーズです。ケーブルの接続や互換性の心配も不要。つなぐ→話す→協働する、が簡単にできます。
さらに、心理的にもコミュニケーションを促進します。小さな空間では参加者同士の距離が近く、全員が発言しやすく聞かれやすくなります。「後ろの席」という概念は存在せず、意思決定もスピーディーに、ブレインストーミングも活気づき、リラックスした環境が創造性を生みます。
つまり、ハドルルームは「昔ながらのオフィスレイアウトに合わせて働く場所」ではなく、「私たちが実際に働く方法」にフィットした空間なのです。
ハドルルーム活用の戦略的メリット
効率とスピード
予約不要で、質問解決やプラン確認、短時間チェックインなどに即座に利用できます。低いハードルが行動を促し、作業プロセス全体の効率を高めます。
ハイブリッドなコラボレーション
信頼性の高いAV機器により、リモートワーカーも技術トラブルなく参加可能。ハイブリッドチームの公平性が保たれます。
空間の最適化
小さな空間も、ハドルルームとして活用すれば高機能なコラボレーションゾーンに変身。大きな会議室の需要も軽減できます。
コスト効率
大型会議室やフォーマルな会議室を作るよりも安価。家具や資材が少なく済み、維持コストも低いのに、大きな効果があります。
従業員満足度
働き方に合った空間があることで、社員のモチベーションが向上します。自律性、即興性、つながりを支援できる点も現代の社員に高く評価されます。
効果的なハドルルームを作るには
1. 既存スペースを活用する
使われていないコーナー、古い電話ブース、小さな会議室、オープンスペースの仕切りなどを探しましょう。アクセスは簡単に、かつ視覚・音のプライバシーも確保できる場所が理想です。
2. 軽めの家具にする
ハイテーブルとスツール、または小さなソファとコーヒーテーブルなど、快適さと柔軟性を重視。立ったままのミーティングも人気です。
3. テクノロジーを重視
最低限以下を揃えましょう:
ディスプレイやモニター
ノートPC接続の簡単なインターフェース
もし追加できるなら:
広角レンズ付きウェブカメラ
ノイズキャンセリング対応マイク・スピーカー
対面・リモートどちらも問題なく使えるように設定し、必要に応じて使用方法に関する従業員トレーニングも検討します。
4. 集中できる設計に
適切な照明、音響処理、整理されたレイアウトを意識。半透明のガラスやソフトパーティションで開放感を保ちながら囲われた感も演出。ホワイトボードやデジタルスケッチパッドもあると便利です。
5. ウェルカムな雰囲気
機能的だからといって無機質にする必要はありません。色を加えたり、植物や壁画を設置することで個性を演出。重要なのは居心地の良さです。
ハドルルームの現場活用例
多くの先進企業がすでにハドルルームを活用しています。様々なシェアオフィスにおいても、個人や少人数チームに限らず、ハイブリッドワークを取り入れるチーム向けに、すぐ使えるプライベートかつテック対応のスペースを提供しています。
自前で作る準備がなくても、WeWork では多くの拠点でハドルルーム同等の小規模会議室やブレイクアウトエリアを利用可能です。高速Wi-Fi、プラグアンドプレイのスクリーン、ビデオ会議ツールが整い、オフィスを作る手間なくコラボレーションできます。
まとめ
ハドルルームの普及は、働く場所の考え方の変化を示しています。小さくてもテックを活用したこの空間は、柔軟性、つながり、スピード、包摂性といった現代の価値観を体現します。ハイブリッド対応、カジュアルなコラボレーション、スペースの有効活用…あらゆる面で効果的です。
2025年以降も、ハドルルームはオフィスに欠かせない存在であり続けるでしょう。ハドルルームの設置は、小規模オフィスでも、大企業のオフィス移転でも、高い効果を低コストで得られるスマートな方法になり得ます。
小さな部屋から大きな成果が生まれる、ハドルルーム。ハドルルームを設けることによる思いがけない効果を、ぜひWeWork で体感してみてください。