コワーキングスペースとは?
コワーキングスペースとシェアオフィスやレンタルオフィスの違い
コワーキングスペースの特徴
コワーキングスペースの主な機能
コワーキングスペースの利用方法
コワーキングスペースの5つのメリット
コワーキングスペースを使いこなす3つのヒント
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働き方改革により、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が広がってきています。ICTの活用によって実現された、この新しい働き方に対応するものとして、さまざまな機能を持ったワークスペースも数多く誕生しています。
本記事では、特によく聞かれるようになった「コワーキングスペース」「シェアオフィス」「レンタルオフィス」の違いやメリット、使いこなすためのヒントをご紹介します。
コワーキングスペースとは?
コワーキングスペース(Coworking Space)とは、さまざまな所属やバックグラウンドをもつ人々が「共に働く」スペースのことです。「Co(共同の、共通の)」と「work(働く)」を組み合わせた造語から名づけられ、空間を共有するだけでなく利用者が互いに刺激し合い、共創する点が大きな特徴です。
コワーキングスペースは、テレワークによる在宅勤務など、拠点となるオフィス外での勤務が認められている会社員をはじめ、個人事業者やスタートアップの起業家、ノマドワーカーらを中心に利用が進んでいます。
共創するコワーキングという働き方は、2005年ごろに米国のサンフランシスコで本格的に生まれたとされ、これまでに多種多様なイノベーションを創出するきっかけとなってきました。働く場を共有するという点ではシェアオフィスと共通するところも多く、広義ではシェアオフィスに含まれる場合もありますが、この「共創」は他のオフィススペースにはない特徴です。
コワーキングスペースとシェアオフィスやレンタルオフィスの違い
シェアオフィスとは?
シェアオフィスやレンタルオフィスなどは、「フレキシブルオフィス」のひとつです。「フレキシブルオフィス」は、一般的な賃貸契約よりも契約スタイルが多様で、契約期間が短めに設定されているため、費用や工程などを最小限に抑えることができます。
シェアオフィスは、「Shared(共有された)」という名のとおり、共有オフィスであり、複数の企業や団体、個人が、ひとつのオフィス機能をもつ空間を共有するものを意味します。
空間内は一般的にフリーアドレスで、不特定多数の利用者がワーキングスペースとして利用します。入会費や月額会費を支払うことで、Wi-Fi環境はもちろん、デスクやチェアといったオフィス家具、電話、FAX回線、複合機など、基本的なオフィス設備が整った環境を自由に使うことができ、拠点オフィスと変わらないスムーズな業務遂行が可能です。
会議室などが使えるケースも多く、設備投資を抑えたワークスペースとして活用する企業が増えています。
レンタルオフィスとは?
似た概念で用いられるワードに、レンタルオフィスがあります。不特定多数の人が必要なときだけ借りて利用するワーキングスペースという点ではシェアオフィスやコワーキングスペースと共通しますが、利用者が半個室や個室スタイルの専用スペースをもって働く点が、大きな特徴です。
シェアオフィスと同じく基本的なオフィス設備が整っていますが、レンタルオフィスは個人で集中できるワークスペースや、少人数のワーキンググループで使えるオフィス空間を求める場合に向いており、スペース内にロッカーがあれば私物や書類を入れておくこともできます。
常駐スタッフがいるレンタルオフィスサービスの場合、郵便物の受け取りや転送、資料印刷の代行、ダイレクトメールの発送代行など、秘書代行業務が提供されているケースも多炒め、事務作業にかかる手間や労力をカットして本業に集中しやすい環境を実現できます。
コワーキングスペースの特徴
1 コミュニティ形成
コワーキングスペースがシェアオフィスやレンタルオフィスと差別化できる点は、利用者同士の交流やコミュニティの醸成を重視している点です。異業種のビジネスピープル同士、起業家とフリーランスと会社員など自分とは異なったバックグラウンドやアイデアを持つ人々と自然に交流できる仕組みが用意されています。
特定の企業や業界に属すると、新しい出会いは生まれにくいものです。新しいコミュニティとの接触や人脈を求めても、忙しい日々のなかでそのような機会を得ることはなかなか難しいでしょう。コワーキングスペースは、閉じられた自社オフィス内で日々繰り返される勤務、企業風土や理念を同じくする環境で進める働きからは得られにくい刺激やインスピレーション、新しいアイデア、コラボレーション、パートナーの発見や獲得といった、未知なる可能性が広がっていくワークスペースとして存在しています。
2 オープンイノベーション
自社内では解決策が見いだせない課題についても、異業種および異分野が持つ技術や知識、アイデア、サービスと組みあわせることで発展的な解決の道がひらかれることも起こります。偶然の交わりだからこそ、革新的なビジネスモデルの創出につながるオープンイノベーションが促進される可能性が高まります。コワーキングスペースは、こうした意義と可能性をもつ点で独特なオフィススペースであり、その力を十分発揮させられるよう、空間だけでなく、積極的に交流イベントや勉強会が企画され開催されるなど、ソフト面でも考えられて設計されています。最近では、大企業によるコワーキングスペースの利用も増えています。
コワーキングスペースの主な機能
コワーキングスペースの機能は利用する施設によって異なりますが、一般的には以下のような機能を備えています。
1 ワークスペースの利用
パソコンを利用して働けるワークスペースが利用できます。空いているデスクを自由に利用できる方式を採用していることが多く、個室のワークスペースを備えていたり、固定デスクを契約できたりするコワーキングスペースもあります。
2 インフラ設備
業務に必要なインフラ設備が整っています。共有の印刷機やコピー機、FAX、電話、Wi-Fiなどが利用できます。
3 会議室
商談や来客対応に利用できる会議室やセミナールームなどが備え付けられています。ほかの企業や利用者と共同で利用するため、事前予約が必要です。追加の利用料金が必要になる場合もあります。
4 休憩スペース、キッチン
休憩や食事に利用できるスペースや簡単な自炊ができるキッチンが備え付けられていることが多いです。コーヒーや紅茶などが楽しめるドリンクバーを利用できるコワーキングスペースもあります。
5 住所利用や法人登記
コワーキングスペースはオフィスとしても利用できます。コワーキングスペースの住所を使って法人登記をしたり、銀行口座を開設したりすることができます。
6 郵便物の受け取り、電話の転送
コワーキングスペースに届いた郵便物は、スタッフが代理で受け取ってくれる場合があります。自分宛の電話に関しても、転送依頼をすることでコワーキングスペース外でも受け取ることができます。
7 郵便物の発送、来客対応
コワーキングスペースのスタッフが、郵便物の発送や急な来客への対応など簡単な雑務を代理で行います。
コワーキングスペースの利用方法
コワーキングスペースには、月額制とドロップインの二つの利用方法があります。
1 月額制
コワーキングスペースでは、1か月単位で利用契約を結ぶ月額制のプランを提供しています。提供されるサービス内容によって異なりますが、一日のうちに限られた時間で利用できるプランや、一日を通して利用できるプランなどさまざまです。月額制は、契約したプランの料金以外で費用が発生することがないため、日常的にコワーキングスペースを利用する人におすすめです。ただし、契約時間外で利用する際や法人登記サービスなど、別途オプションを加える場合は月額料金以外の費用がかかります。
2 ドロップイン
ドロップインとは、利用時間単位で料金が課せられる従量制のサービスです。コワーキングスペースを利用した時間に応じて、一回ごとに精算します。不定期でコワーキングスペースを使用し、月ごとの利用回数が少ない人におすすめです。一時間あたりの料金が設定されていることが多いですが、利用する時間帯や、平日か祝祭日かなどの条件によっては時間ごとに料金が異なる場合があります。また、ドロップインでも時間を気にせずに使えるよう、一日使い放題のプランを提供しているコワーキングスペースもあります。
コワーキングスペースの5つのメリット
1 オフィス費用が削減できる
一般的な賃貸オフィスに比べ、大幅にオフィス費用を削減できます。前者では数年単位のまとまった期間での契約が求められますが、コワーキングスペースは1か月ごとの契約など、ニーズに応じて契約内容を柔軟に選択できるため無駄が発生しにくいのが特徴です。光熱費や通信費などを含めた維持費が別途かかることもなく、リスクが少ないオフィス運用が可能になります。
2 充実のオフィス機能が利用できる
新たにオフィスを構える場合、オフィス家具や機器など多くの初期投資が必要になりますが、コワーキングスペースなら不要です。基本的なインフラ設備と機能が完備されているため、契約すればすぐに通常オフィスと変わらない業務が行えます。好立地、好アクセスなコワーキングスペースも多いため、専用拠点として賃貸物件を探すには予算面で手が届かないエリアにもワーキングスペースを確保できます。
3 多様な働き方が実現できる
働き方改革の推進とともに世界的な新型感染症の拡大をきっかけに、リモートワークが普及しました。新しい働き方としてテレワークを導入しても、自宅では勤務スペースを確保しづらい、カフェなどのパブリックスペースでは集中しづらい、プリンターや高速Wi-Fi環境などがなく業務遂行に支障をきたすといった声も少なくありません。このように、生産性やモチベーション、効率にかかわる課題を解決するには、自宅に近いなど従業員にとって利便性が高いオフィススペースを活用したり、カフェスペースと集中できるデスク両方があり気分転換がしやすいコワーキングスペースを利用したりすることが有効です。
4 新しい出会い、人脈づくりが可能
テレワークではコミュニケーションが課題になりますが、コワーキングスペースでは、これまで出会うことのなかった人たちとの交流機会が増え、従来のネットワークからは得られなかった情報をキャッチしたり、新たなビジネスチャンスを作りだしたりすることも可能になります。同じ空間に存在し、雑談などを通して他の利用者から刺激を受けることも日常的に起こります。思いもよらなかった異業種コラボレーションが誕生したり、個人が主体的に新たなキャリアアップを考えるきっかけを得たり、得られた気づきを社内にフィードバックすることで知財や知見を蓄積できたりする点は、コワーキングスペースならではの魅力です。
5 イベントやセミナーでスキルアップも
コワーキングスペースでは、交流を促進させるための、さまざまな仕組みを用意しています。勉強会やセミナー、交流イベントが定期的に開催されるのもそのひとつです。イベントやセミナーを通じて新しい知識を得る、利用者同士で知識を深める、新規ビジネス創出のアイデアを考えるなど、コワーキングスペースを利用するなら、ぜひとも積極的に活用したい機会です。
コワーキングスペースを使いこなす3つのヒント
1 周囲の音や話し声対策をする
コミュニティの醸成や交流促進を目的のひとつにしているコワーキングスペースでは、周囲の作業音や話し声、人の出入りが気になってしまうといったことが生じる可能性も考えられます。集中したいときに利用できる個室や個別ブースがあるコワーキングスペースを選ぶようにしましょう。
2 作業スペースを確保する
フリーでオープンな環境のワークスペースのため、自分が使いたいときに使いたい作業スペースが確保できるとは限らない点も注意しましょう。ホームページや専用アプリで席や会議室などのスペースの予約ができ、混雑状況を確認できるサービスが利用できるコワーキングスペースを選ぶことが大事です。
3 情報漏洩リスクを軽減する
テレワークで業務を進めているときやシェアオフィスやレンタルオフィスを利用する際に懸念されるのは、情報漏洩のリスクです。通信環境におけるセキュリティ対応は万全か、人為的なミスなどによる個人情報および顧客情報の漏洩・紛失はどう防止するかに対しては、業務の切り出しにおける工夫、社内制度や規則の整備徹底、システムの見直しなどが有効です。また、情報漏洩に対して監視カメラの設置、ICキーカードの利用、ゲスト来訪時には事前予約と受付時のチェックインが必要といった方法をとっているコワーキングスペースを選ぶようにしましょう。
コワーキングスペースをお探しなら WeWork へ
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* 2022年9月時点
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています
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