良いワークスペースとは?
ワークスペースのエネルギーがビジネスに与える影響
最適なエネルギーバランスを実現する三つの要件とは
エネルギーとワークスペース すべてを統合する
良いエネルギーを生むオフィスなら WeWork
ワークスペースはエンゲージメントを育み、イノベーションを刺激し、生産性を向上させる強力なツールです。では、最適なワークスペースとはいったいどのようなものなのでしょうか? 本シリーズ、Science of Spaces(スペースの科学)では、意図をもって実現されたデザインの科学が、どのように労働環境を全人的な体験に変えられるかを探っていきます。
ワークスペースに理想的な「雰囲気」を作りだすには科学的な裏づけがあり、中でもデザインは大きな役割を担っています。
良いワークスペースとは?
良い雰囲気を醸しだすワークスペースに足を踏み入れたときの感覚を思いだしてみてください。前向きで心地よい気分になり、周囲の人々がリラックスしながら交流している・・。そこでは、音楽が流れ、淹れたてのコーヒーの香りが漂い、活気あるざわめきが感じられるかもしれません。
もし、あなたのチームがいつも生産的で活気に満ちながら仕事ができるようなワークスペースを作れたらどうでしょうか?
WeWork は研究に基づいたアプローチを活用し、ワークスペースが最大限のエネルギーを生み出せる環境を整えることで、そこにいるすべての人がリラックスし、幸せを感じながら働けることを目指しています。
ワークスペースのエネルギーがビジネスに与える影響
具体的な説明に入る前に、なぜ企業はワークスペースに投資すべきなのか、考えてみましょう。
時間とリソースを割いて、ワークスペースの「雰囲気」にこだわる価値はあるのでしょうか?
答えは「イエス」です。
あなたのオフィスを訪れる従業員や顧客は、どのような環境を体験するでしょうか?彼らはどのような環境に足を踏みいれますか? いつも明るく、前向きなエネルギーを感じられる場所でしょうか? それとも、日によって異なるでしょうか?
リモートワークやハイブリッドワークが普及し、従業員が働く場所を自由に選べる時代になりました。しかし、オフィスが閑散としていると、「わざわざ出社する理由」、社員として目的や意義を分かち合う必要性を考慮するに至ることが多いようです。
ワークスペースは、従業員のウェルビーイングにも影響を与えます。オフィス環境を決定するのは多くの場合一部の代表者ですが、もしワークスペースに不満を持つ人が社内にいるままだとしたら、それは従業員のニーズが聴かれていなかったことを意味します。つまり、ワークスペースは、社員のモチベーションや生産性に大きく関わる要素なのです。
WeWorkでは、従来の建築設計とは異なる視点でワークスペースを検証します。
最適なエネルギーバランスを実現する三つの要件とは
人間は本来、おだやかさと緊張感のちょうどよいバランスに惹かれるものです。正しいエネルギーバランスは「偶然できあがっている」かのように思われるかもしれませんが、実は科学的な裏づけの上に成り立っているのです。私たちの研究では「近さ」「透明性」「文化的差異」という三つの要素が最適なエネルギーを生みだす要因であることがわかっています。
1 近接性 「階段」の理論
近接性について考える際に、まず次のような問いを立ててみます。
「そのスペースには何名の人がいるのか?」「その人たちは、だれなのか?」「その人たちは何をしているのか?」「そのスペースはどのように配置されているのか?」
人々が生み出すエネルギーについて考えるとき、私たちは社会科学と独自の研究に基づく複数の理論を深く掘り下げます。マサチューセッツ工科大学(MIT Sloan School of Management)で教え、ワークスペースに関する研究著作を数多く持つトーマス・アレン(Thomas Allen)は、1970年代に従業員間、特にエンジニア同士の近接度を計算する「アレン曲線」と呼ばれる理論を提唱しました。
アレン曲線は、物理的距離と人々のコミュニケーション頻度には強い負の相関があるということを明らかにしたものです。
平均的な交流頻度は、およそ5メートルから15メートル(49フィートから16メートル)で半分になり、15メートルから50メートル(164フィートから49メートル)でさらに半分になる、そして50mを超えるとまるで別の建物の中にいるような感覚になる、というものです。
このように、人は、だれかのそばにいるだけで元気が出るものなのです。このコンセプトにもとづき、WeWork の研究チームはビル内の近接性がワークスペースのエネルギーにどのように影響するかを調査しました。アレン曲線を確認したところ、WeWork のメンバーは物理的に近い人とより強いつながりを感じ、実際に、物理的な近さは人が互いに友人同士になる可能性にポジティブな影響を与えていることがわかりました。

WeWork は、内階段がそれを利用する人たちに与える影響を研究するだけでなく、デザインにも力を入れています。それは、人と人との距離が近くなれば仲良くなれる可能性が高くなり、美しくデザインされた内階段も、近接性がもたらす恩恵を促す効果があるのです。
2 高い透明性
前述の階段理論から、エネルギーバランスを改善するための透明性、つまり自分がいる場所から周囲のものを見わたすことができるという概念まで考えを広げてみましょう。
たとえば、WeWork のニューヨーク本社では、中央のパントリーとラウンジに隣接したリーダーシップゾーンを設け、透明なガラスのパーティションを用いることで WeWork の社員とCEOやCFOといった経営幹部たちとの間に透明性を持たせています。これは意図的なもので、見えるところにいるリーダーは部下との交流が多く、心理的な距離を縮めることができることが証明されているためです。
さらに、WeWork で使用しているガラス張りの壁は、社会心理学者スタンレー・ミルグラムの「ファミリア・ストレンジャー」*という概念を強化し、職場におけるコミュニティと信頼感覚を高めることに貢献しています。ミルグラムは「出会いが繰り返される個人は、たとえ直接的につながりがない人であっても、時間がたつにつれて、強く結びついていくもの」と述べています。
*Familiar Stranger:顔はよく知っているものの、挨拶や会話をしたことがない他人を指す。「身近な他人」。
3 文化的近接性にあわせる
WeWork はグローバルにビジネスを展開しています。しかし、オフィスがどこにあろうとも、私たちの目標はいつも「最適なエネルギーを生みだす条件を整えること」です。そのため、WeWork のチームは文化的多様性と近接性が果たすさまざまな役割(Cultural Proximity)を考慮しています。文化や国によって異なる、同僚との距離感を考慮し、デザインしているのです。

たとえば中国では、会議はより大規模に、よりフォーマルで、より大きな部屋で行われる傾向がある一方、ブラジルでは驚くほど回数が多く、より即興的で、より小さな部屋やインフォーマルな環境で行われることが多いことに私たちは気づきました。またランチタイムに関しても、メキシコとブラジルでは大人数で一緒に食事をし、アルゼンチンとオランダでは少人数あるいはひとりで食事をとる傾向があることがわかっています。
私たちはワークスペースのデザインがどのようにその国の文化を補完し、スペース全体のエネルギーバランスをより良いかたちでサポートできるのかを理解するため、日夜、努力しつづけています。
エネルギーとワークスペース すべてを統合する
エネルギーを調整しバランスをとるには、具体的な方法や条件があります。これまで見てきたように、それは空間そのものを変化させることのみならず、意図的なデザインや文化的な違い、透明性など社会的な条件の組みあわせが有効な場合もあります。
ご自身のワークスペースをどう方向づけるか考えるとき、以下のように問いかけてみてください。
1 ワークスペースに柔軟性がありますか?
私たちのワークスペースは、私たちとともに進化していくものです。オフィスの中で最も流動的なのは人であり、オフィスは人間のニーズにあわせて変化することができなければなりません。
従業員は、自分のニーズにあわせて椅子やテーブルの移動といったワークスペースのセッティングが可能でしょうか?

2 ワークスペースに選択肢がありますか?
社員のニーズにあわせられるよう、ワークスペースにはあらゆる状況に対応できるような選択肢を提供すべきです。
従業員がリフレッシュするために強いエネルギーから離れられるよう、あるいはコラボレーションやディスカッションのために強いエネルギーの中で思いきり活躍できるよう、交流のための仕組みとデザインを最大化していますか?
良いエネルギーを生むオフィスなら WeWork
国内7都市40拠点*でフレキシブルオフィスを展開する WeWork なら「行きたい・時間を過ごしたいオフィス」の要素を備えたワークスペースを最短で翌日から利用できます。
デザインの要素以外にも、各拠点に常駐するコミュニティチームが入居メンバー同士をつなぐお手伝いをしたり、イベントも開催しています。所属する企業を越えたクラブ活動もあり、社員のモチベーション低下を防いでいると好評です。
サードプレイスの導入や良質なハイブリッドワークの実現なら、セキュリティも万全で本社としても利用できる WeWork へぜひお問い合わせください。さまざまなプランを用意して皆様をお待ちしております。
* 2025年2月時点
* 本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています