公開日:2021.12.13|更新日:2023.08.31

会社設立・法人化 or 個人事業主のメリット・デメリットを徹底比較!

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会社設立・法人化とは?

個人事業主とは?

会社設立・法人化のメリット

会社設立・法人化のデメリット

個人事業主のメリット

個人事業主のデメリット

会社の設立方法・設立までの流れ

まとめ

新時代のオフィス Wework で新しい働き方を

個人事業主として事業を行っているなかで、「法人化をするべきか」「このまま個人事業主を継続するか」で迷われている方も多いのではないでしょうか。この重大な決断を行うには、まず双方のメリット・デメリットを把握しておかなくてはなりません。本記事では、個人事業主と法人化の違いに加え、それぞれのメリット・デメリットを比較します。個人事業主から会社を設立する方法についても解説しているので、法人化を検討している方は参考にしてみてください。

 

会社設立・法人化とは?

会社設立と法人化には、明確な違いがあります。まず会社設立とは、新規に法人企業を設立することを意味し、これまでに行ってきた事業の引き継ぎもなく一から新しい事業をスタートすることです。一方、法人化は法人成りとも呼ばれており、個人事業主として事業を行っている者が法人組織で事業を継続することを指します。また、事業だけでなく顧客、預金、貸付金、負債なども同時に引き継がれるため、前述した会社設立とはスタート時点が異なります。

個人事業主とは?

次に個人事業主とは、法人化をせずに個人で事業を営んでいる状況のことです。基本的には、最寄りの税務署に開業届を提出した時点で個人事業主としての扱いを受けられます。個人事業主と混同される言葉にフリーランスが挙げられます。フリーランスは外部から仕事を委託された働き方を意味する言葉で、個人事業主だけでなくすでに法人化している場合も含まれます。その点、個人事業主は税務署に開業届を提出し、税法上での個人事業主に該当する言葉で、フリーランスのように働き方を意味するわけではありません。

会社設立・法人化のメリット

個人事業主から法人化を検討している方は、法人化によるメリットを把握しておきましょう。ここでは、事業を進める際にどのようなメリットを得られるのか紹介します。

取引先から信用を得やすい
個人事業主から法人化することで、取引先からの信用を得やすくなります。代表者氏名や資本金、会社所在地、業態といった情報が公開されるため、個人事業主よりも高い信用を得やすい傾向にあります。たとえば大手企業では、いくら豊富な実績を積んでいる方だとしても個人事業主への発注を行わないことがあります。一方、法人化して社長を名乗ることで相手からの信用が得られやすくなることもあるので、これは仕事を受注するうえで大きなメリットといえるでしょう。

節税対策につながる
節税対策につながる点も法人化のメリットです。原則として法人税率は一定であるものの、個人事業主は所得が増えれば増えるほど累進税率に従って課税額も増加します。

ただし現在の所得が低い場合、法人化をしても十分な節税効果を得られないこともあります。一般的に、年間所得が400万〜500万円ほどを超えた辺りで法人化を検討してみましょう。

事業を承継しやすい
長期にわたって事業を継続する可能性がある場合には、法人化するのがおすすめです。個人事業主として営んでいる事業を継承する際には、事業に必要な資産すべてが相続の対象となるほか、一時的に個人名義の預金口座が凍結され、事業の継承に多大な労力がかかります。一方で、法人企業の承継は会社の法人口座が凍結されないため、急な事業の停止を防げます。また、自社株のみを引き継ぎするだけで済み、事業の承継もスムーズに進められるのが特徴です。

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会社設立・法人化のデメリット

法人化を進める際には、デメリットにも注意する必要があります。デメリットも把握したうえで検討するとよいでしょう。

会社設立に手間とコストがかかる
個人事業主から法人化を行うにあたり、会社設立の手間やコストがかかる点に注意が必要です。まず、会社を設立するには定款の作成と登記の申請を行わなければならないため、開業届を提出するだけの個人事業主と比較すると手間がかかります。次にコストについては、個人事業主は開業届の提出に費用は一切かかりません。しかし、法人化する場合は定款用収入印紙代に40,000円、定款認証手数料に50,000円、登録免許税に150,000円または資本金額×0.7%の高い方といった費用が発生します。(株式会社の場合)

社会保険の加入が必須
法人化すると、一人だけの会社であっても社会保険の加入が必須です。個人事業主では国民健康保険と国民年金のみの加入が必要でしたが、社会保険と比較すると安く済ませることができます。また、従業員が増えるごとに会社の社会保険料の負担も大きくなります。ただし、社会保険は国民年金よりも最終的にもらえる年金額が多いため、一概に社会保険が損であるとは言えません。

事務作業の増加
個人事業主の場合、所得額次第では会計ソフトを使って個人で処理することが可能ですが、法人企業では細かい会計ルールに従いながら事務的な処理を行う必要があります。複雑な法人税の処理だけでなく、社会保険の手続きや法律のチェックなど、事務作業の負担がかかります。個人だけの知識では解決できないことも多く、専門家に依頼するのにコストも発生します。

個人事業主のメリット

個人事業主のままでいることにもメリットはあります。法人化を進める前に、個人事業主を継続することによるメリットも確認しましょう。

登記不要で手続きが少ない
個人事業主のメリットは、事業を始めるまでに手続きが少ない点です。たとえば法人化する場合は、定款の作成や登記の手続きなどの手間がかかりますが、個人事業主は基本的に納税地の税務署に開業届を提出するだけで個人事業主として扱われるため、時間をかけずに事業を始められます。

初期費用を抑えられる
個人事業主は事業を始める費用を抑えられます。法人企業を新たに設立する際には、諸手続きに20万円ほどの費用が必要となります。一方、個人事業主の開業届には一切の費用がかかりません。また、法人企業の設立において必要となる社会保険料の加入も必須ではないため、全体的な費用を抑えられます。

一定の所得までは税金が得
一定額までの所得であれば、個人事業主の方が税制対策のメリットがあります。たとえば所得額が800万円の場合、個人事業主は23%の税率が課せられますが、青色申告の提出と基礎控除で最大113万円の控除が適用されるため、税額を抑えられます。法人企業の場合、同額で15%の法人税であるものの、個人事業主のような青色申告や基礎控除がないため、法人企業が納める税金の方が高額です。条件に応じて控除額も変わることから一概には言えませんが、800万円ほどの所得であれば個人事業主の方が税金を安く済ませられます。

個人事業主のデメリット

個人事業主という立場上、デメリットも存在します。個人事業主を継続するか、法人化を進めるかの検討材料に役立ててみてください。

対外的な信用を得られにくい
個人事業主は対外的な信用を得られにくいのがデメリットです。企業によっては個人事業主への依頼を禁止にしているケースもあり、仕事探しに苦労を強いられる可能性があります。また、個人事業主は法人口座の開設や法人カードといった金融機関の手続きに関して、審査が通りにくいといわれています。安定した収入がないという理由から賃貸の契約も難しく、生活面での影響にも注意しなければなりません。

経費扱いにできる範囲が限られている
事業に関連する必要を経費扱いできるという点では個人事業主も法人企業と同じですが、給与や生命保険などを経費に含めることはできない点で異なります。基本的には法人企業よりも経費として扱える範囲が限られているため、どこまでを経費にできるか細かく確認するとよいでしょう。

所得税の税率に注意が必要
個人事業主のままでいるか、あるいは法人化するかどうかは、所得額で判断する場合が多いです。法人化のメリットでも解説したとおり、800万円ほどまでであれば個人事業主の方が納める税金が安く済みます。しかし、所得が1,000万円以上となると高い累進税率が適用されるため、手元に残るお金も減ってしまいます。場合によっては法人化した方が税金が安いこともあるため、専門家とも相談して判断することをおすすめします。

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会社の設立方法・設立までの流れ

個人事業主から法人化する際には、会社を設立しなければなりません。最後に、法人企業を一から設立するための流れを解説します。

(1)基本事項の決定
最初に、会社の基本事項を決定します。会社名、会社の所在地、資本金など、法人化に向けて会社の基本情報を決める作業を行います。会社の所在地については、個人事業主時代のオフィスをそのまま利用することも可能です。しかし、賃貸契約を結んでいる自宅住所を登記する場合、契約違反になる可能性もあるため、事前に管理会社に相談しておきましょう。

(2)定款や必要書類の準備
基本的なことを決めたあとは、定款や書類の準備を進めていきます。法人登記に必要な書類は、株式会社か合同会社などの会社形態や組織構成によって異なります。書類作成を間違えないように、外部の専門家に相談するのもおすすめです。なお、株式会社を設立する場合、定款認証が必要です。公証役場に印紙代や認証手続き代を支払い、定款認証を受けます。

(3)登記手続き
定款認証と必要書類の準備を整え終わったら、法務局にて登記申請を行います。一般的に、1週間ほど審査に時間がかかるため、スケジュールを調整しながら手続きを済ませられるようにしましょう。

(4)印鑑証明書の取得
最後に、印鑑証明書の取得です。法務局での審査に通過すると、登記簿謄本や法人の印鑑証明書を取得できるようになります。1点注意しておきたいのが、印鑑証明書を取得するためには管轄の法務局に申請を提出し、印鑑カードを取得する必要があります。窓口で即日発行してもらえるため、印鑑カードの取得を忘れないようにしましょう。

まとめ

個人事業主・法人企業、いずれの場合もメリットとデメリットが存在することから、どちらが良いとは一概に言えません。しかし現在の状況を踏まえて、メリットを最大限に得られる形態を選ぶのが大切です。

また、個人事業主から法人化する際には、法人企業を設立するための手続きが必要です。自身の判断だけでなく、外部の専門家とも相談しながらスムーズに会社を設立しましょう。

新時代のオフィス Wework で新しい働き方を

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参考URL:
https://vs-group.jp/tax/startup/media/kojin/11644.html
http://www.tokyo-kaisyaseturitu.jp/category/2007801.html
https://www.saisoncard.co.jp/credictionary/bussinesscard/article226.html
https://www.freee.co.jp/kb/kb-kaigyou/definition/
https://vs-group.jp/tax/startup/media/establishment/8294.html
https://the-owner.jp/archives/3646
https://j-net21.smrj.go.jp/startup/manual/list6/6-1-1.html
https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/before-found-comparing/#content4
https://sumoviva.jp/article/1002120#STEP1%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AE%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E4%BA%8B%E9%A0%85%E3%82%92%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E3%81%99%E3%82%8Bhttps://www.firstep.jp/kaikei/%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E8%A8%AD%E7%AB%8B%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%AB/

・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています

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