イクボスとは?
イクボス宣言とは?
イクボス10か条
イクボスの効果
まとめ
新時代の働き方を、WeWork で
組織が一体となって、従業員が育児に専念できる環境を目指す「イクボス」が注目されています。厚生労働省が主体とするイクボスアワードの表彰も行われており、日本全体でその概念が浸透しつつあります。本記事では、イクボスの概要や、イクボスプロジェクトに必要なイクボス10か条をご紹介します。イクボスに取り組むことで、具体的にどのような効果を得られるかもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
イクボスとは?
イクボスとは、「育児」と「ボス」を組み合わせた造語で、部下や同僚のワークライフバランスの向上を目指し、個人のキャリアを応援する上司のことです。従業員が、子育てと仕事を両立できるような環境づくりを目的としたイクボス企業同盟も増えており、2021年2月現在で各自治体のほか、大企業も参加しています。
イクボスが注目されている背景には、育児休業取得率の低下が理由の1つとされています。厚生労働省が2020年に発表した「平成30年度雇用均等基本調査」によると、女性の育児休業取得率は80%を超えているものの、男性は6%にとどまりました。
また、同じく厚生労働省が調査した「男性の育児休業取得促進等に関する参考資料集」では、育児休業取得の際に「会社からの働きかけがない」と回答した割合は男性従業員が64%、女性従業員も20%を超えています。このように、企業に属する中で、育児をしにくい環境が根付いてしまっており、イクボスに取り組むことによる改善が期待されています。
イクボス宣言とは?
イクボスを日本全国に広げるために「イクボス宣言」と呼ばれる試みが厚生労働省でも取り上げられるようになりました。イクボス宣言とは、企業や自治体といった組織において、従業員が業務と子育てを両立できる環境を提供する取り組みです。
2014年に発足したイクボスプロジェクトを運営する「NPO法人ファザーリング・ジャパン」によると、一般企業だけでなく、各自治体の警察署、税務署でも宣言をしている事例が増加しています。
また、NPO法人ファザーリング・ジャパンでは、イクボスを正しく理解するために、公式サイト内で「イクボス検定」の実施や関連書籍の紹介も行っています。厚生労働省も積極的にイクボスプロジェクトに関与しており、部下の仕事と育児の両立を支援するイクボスを表彰する「イクボスアワード」は、年に1回実施される重要なイベントとなっています。
イクボス10か条
イクボスプロジェクトを始める前に「イクボス10か条」と呼ばれる条件を把握しておきましょう。イクボス10か条は、NPOファザーリング・ジャパンで作成され、各企業や自治体がイクボスに取り組む際に必要となる行動指針です。
1.理解
イクボス10か条の1つ目は「理解」です。イクボスプロジェクトを達成するためには、上司が部下の家庭状況や、現代の子育て事情を理解する必要があります。
2.ダイバーシティ
次に「ダイバーシティ」です。部下が子育てを中心としてライフに時間を割いていることを冷遇せず、しっかりと受け入れなければなりません。
3.知識
イクボス10か条の3つ目は「知識」です。イクボスプロジェクトに取り組む前に、上司は社内の育休制度や法律に関する知識を理解する必要があります。
4.組織浸透
イクボスプロジェクトには「組織全体への浸透」も大切です。従業員の子育てやライフを軽視せず、積極的に時間を割くことを推奨しましょう。
5.業務
従業員に育児を勧める一方で、自社の業務をスムーズに行えるようにします。育休取得者が出た際に、代わりとなる人員を用意したり、組織内で情報共有をしやすいような環境作りをしたりしましょう。
6.時間捻出
部下が育児の時間を作れるように時間を捻出することも大切です。例えば、ペーパーレス化や会議の削減、意思決定をスムーズに行うなど、時間に配慮しながら取り組みましょう。
7.配慮
イクボスプロジェクトを円滑に進めるためには、従業員に対する配慮も必要です。子育てに直面している部下に対して、転勤や単身赴任といったライフに影響を及ぼす人事を配慮してなけばなりません。
8.提言
自社全体でイクボスを広めるための提言も欠かせません。ボスからみた上司や、人事部、経営層などが一体となってイクボスに取り組み、全従業員に対して提言できるようにしましょう。
9.有言実行
イクボスを取り入れている企業や組織は宣言だけでなく、行動も伴った有言実行を心がける必要があります。また、育児を推奨することで企業の業績にプラスになるような結果を実証しましょう。
10.隗より始めよ
「隗より始めよ」とは、遠大な計画は手近なところから行うとよいという意味で、部下に勧めるだけでなく、上司もイクボスプロジェクトを楽しむことが大切です。
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イクボスの効果
イクボスに取り組むことで、具体的にどのような効果を得られるか気になる企業担当者の方も多いのではないでしょうか。イクボスを取り入れることによって、さまざまな効果が期待できるため、下記を参考に導入を検討してみましょう。
効果① ワークライフバランスの向上
社内でイクボスに取り組むことで、働きやすい職場が実現し、従業員のワークライフバランス向上につなげることができます。従来の職場環境は、子育てによる休暇が認められにくかったほか、育児に関する制度を取り入れている企業も少なく、ワークとライフを同時に充実させるのが困難でした。
イクボスプロジェクトは、イクボス10か条による行動指針が確立しているため、育児に取り組める環境を実現しやすくなります。育児が必要な従業員に対して、テレワークや時短業務などを導入することでライフはもちろん、ワークについても向上心を持たせる機会を与えられるのがイクボスのメリットです。
効果② 会社全体の組織力を高められる
イクボスは従業員に対してだけでなく、企業にもプラスの効果があります。働きやすい職場環境を実現することで、従業員の満足度が向上し、労働意欲を高められます。
また、イクボス宣言は外部への周知にもつながり、優秀な人材を獲得するきっかけとしても効果的です。多様な従業員を迎えることによって、これまでになかったアイデアの創出や、企業全体の価値も上昇し、企業の業績アップを期待できます。
まとめ
イクボスは、厚生労働省も熱心に取り組んでいるプロジェクトです。男女関係なく、子育てに集中しやすい環境をつくることで、従業員のワークライフバランス向上を期待できます。
また、イクボス宣言をした企業や自治体は、イクボス企業同盟に団体名が公表されるため、企業価値を高められる効果があります。イクボス10か条をしっかりと把握し、自社でどのように浸透できるかを検討してみましょう。
新時代の働き方を、WeWork で
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* 2021年6月時点
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参考:
https://ikuboss.com/category/alliance
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05049.html
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000686517.pdf
https://www.somu-lier.jp/goodstory/ikuboss/
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。