更新日:2025.03.18

働く場所と働き方への投資で従業員のパフォーマンスを最大化する「IR Robotics式 WeWork 活用法」

成長企業を支援するIR Roboticsが WeWork を選んだ理由

ビールが楽しめる環境を最大限に活用した社内コミュニケーション施策

2021年12月から WeWork を利用する株式会社IR Roboticsは、「成長企業がより成長するためのビジネスプラットフォームになる」をビジョンとして掲げ、上場企業・IPO準備中企業・スタートアップ企業の成長支援をおこなう企業です。例えば上場企業に対する支援では、「株価を上げたい」「株主を増やしたい」といったニーズに応え、YouTubeを活用したサブスクリプション型撮影配信サービスで投資家にリーチ、クライアントである上場企業のビジネスモデルの理解促進や、今後の事業展開の認知拡大の発信を行うなど、多彩な支援を展開しています。同社はなぜ WeWork を選び、どのように活用しているのでしょうか。そこには伸びていく企業の経営者共通の課題と驚くような打開策がありました。

■課題

・スタートアップの立ち上げ期において、従業員のモチベーションを高めるオフィス環境の構築が難しかった

・人数の増加に伴い、オフィススペースを柔軟に拡張できる環境が必要だったが、一般的なオフィスでは契約上の制約が多く困難だった

・クライアントに提供する価値を最大化するためには、部署や世代を超えた情報共有の場が求められていた

■WeWorkを選んだ理由

・WeWorkなら、起業間もないスタートアップでも、ハイグレードなオフィスビルと理想的なワークスペースを手に入れることができる

・柔軟に拡張可能な席数や、全国に広がる拠点ネットワークを活用することで、ビジネスの成長スピードに応じたオフィス運用が可能

・生ビール提供を積極的に活用し、部署や世代を超えたコミュニケーションを促進。これにより、部署横断型のチームでクライアントの課題に取り組む体制が整った

 

成長企業を支援するIR Roboticsが WeWork を選んだ理由

上場企業や上場を目指す成長企業に対して、成長をサポートするソリューションを提供する株式会社IR Robotics。同社は、「IRTV」「Japan Stock Channel」といったYouTubeチャンネルを舞台としたメディア事業、「上場企業俱楽部」「Next IPO Club」といったビジネスコミュニティサロンを展開するエデュケーション事業、そして年収800万円以上のハイクラス人材を、上場企業または上場準備中企業とマッチングするCxO人材紹介事業を展開しています。

こうした主軸3事業の運営によって成長を続ける同社は、2021年12月から WeWork の利用を開始。成長に合わせて席数を増やし、拠点も移動しています。当初は、「 WeWork 日テレ四谷ビル」の16席から利用をスタート。同拠点でのスペース拡張を経て、近隣の「 WeWork半蔵門PREX South」へ移転。さらにスペースを拡張するため、2025年3月からは WeWork 日テレ四谷ビルの1フロアを占有する形で利用を開始しています。同社が利用する2つの拠点は、それぞれに個性のある4つの拠点が位置する「四谷・半蔵門エリア」にあります。

IR Roboticsが、このエリアの拠点を利用する理由は、上場企業のIR情報を発信するYouTubeチャンネルの収録に使う2つの自社スタジオに近く、行き来が容易だからだと、同社代表取締役社長の金成柱氏は説明します。

ただ、ロケーションのみを優先するのであれば、オフィスは賃貸や一般的なシェアオフィスなど、多様な選択肢があり得たはずです。ところが金氏は、「 WeWork 一択だった」と語ります。金氏は「 WeWork の選択において、自社の事業との親和性は特にありません(笑)」としながらも、理由について「人材の採用と定着が唯一最大の目的」と言い切ります。ここには、これまでの体験から得た、金氏のオフィスに対する持論がありました。

金氏は、過去に別のスタートアップ企業の立ち上げに関わった経験を持っています。その際、従業員の採用と定着に苦慮した記憶があると語ります。立ち上げ初期は当然潤沢な資金はなく、「その時はオフィスに投資するという意識も余裕もありませんでしたし、オフィスへの投資が従業員の採用と定着に大きく関係していることにも気づいていませんでした」と振り返ります。

その後、2018年にIR Roboticsの代表取締役になったとき、資本関係のある上場企業のオフィスのフロアの一部を間借りする形で事業をスタートさせました。その企業のオフィスは赤坂の真新しいハイグレードなビルで、設備はもちろん最新、天井も高く、テナントにカフェも入っていて、「素晴らしい環境だった」と説明します。

その企業のオフィス自体もきれいな受付と広々としたラウンジがあり、執務スペースはガラス張りの開放的なデザインのオフィスでした。従業員がリラックスできる休憩スペースなどもあり、金氏は「オフィスにしっかり投資している」と感じたといいます。当時のIR Roboticsの従業員はたった4名であり、その会社のフロアの数席を利用させてもらっている状況でした。ただ、メンバーは広々として居心地のいい空間を“自分たちのオフィスのように”利用することができていました。

金氏がIRRoboticsの社長に就任して最初に立ち上げた事業であるNext IPO Clubは軌道に乗り、赤字だった同社の業績を、社長就任1年目で黒字化に成功。さらなる成長に向けて人材採用を強化することになり、間借りしていた赤坂のビルで面接などの採用活動を始めました。人手不足が取り沙汰される昨今ですが採用は順調に進み、「定着においても何か特別な対策をとることはありませんでしたが、ちゃんと定着していました」と言います。金氏自身も、ハイグレードでラウンジ等のきちんとした休憩場所もあるこのオフィス環境を心地よく感じている自分に気づき、「IR Roboticsの事業の魅力や成長の可能性もさることながら、オフィス環境が大きく採用や定着に関係している」とはっきり認識します。

「当時従業員数が4人だった私たちがもし賃貸オフィスを利用するとしたら、人数に合った“それ相応のビルとフロア”を借りて業務を行うことになります。ようは狭いオフィスです。そうなるとメンバー間の物理的な距離も近く、自分たち数人しかいない空間で、長時間仕事をするのは息が詰まります。でも、私たちが間借りしていたオフィスと広いフロアには、その上場企業の社員の方々が大勢働いているため、少人数ゆえの孤独感を味わうこともありません。IRRobotics自体は従業員数が4人しかいないのですが、まるで沢山の従業員がいる会社かのような錯覚を起こします(笑)。もし、私たちが“それなりのオフィスとフロア”を選んでいたら、人材採用も定着もこれほどうまくいかなかったと思います」(金氏)

3分でわかる WeWork

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また金氏は、もっとリアリティのある点にも言及します。「少人数の企業でオフィスを借りるとすれば、例えばフロアにトイレが男女1つずつ、場合によっては男女共用のトイレが1つのみということもあるでしょう。こうした状況で働くことは、従業員にとって大きなストレスになります」(金氏)。

たとえ経営者が「会社の立ち上げ期だから、多少の我慢はしかたない」と思っていても、大切なスタッフが日々ストレスをためているとしたら見逃せません。「明るく広々とした執務スペース」「ランチを食べたり、ちょっとした息抜きができたりするセンスのいいラウンジ」「男女別の清潔なトイレ」、そして誰かが席にいなくても気を取られずに済むワークスペース。赤坂のハイグレードオフィスビルで間借りしていた時期に得たこうした体験の1つ1つから、金氏にとっての「ワークスペースの考え方」が出来上がって行きました。赤坂のハイグレードオフィスビルにいた当時を振り返り「私たちは、赤坂のビルで “WeWork の疑似体験”をしていた」と、金氏は分析します。

これまでの常識では、理想のワークスペースを手に入れるには「会社を大きくして、ハイグレードなオフィスビルに入居し、自分たちでお金をかけて改装するしかない」と考えられてきました。ところが WeWork は、起業間もないスタートアップでもすぐにそれが実現でき、人材採用や定着にも効果が期待できる。金氏は、その価値を高く評価しています。

ビールが楽しめる環境を最大限に活用した社内コミュニケーション施策

短期間で人員を拡大したIR Roboticsは、いよいよ間借りしていた赤坂のビルを出て、自社のワークスペースを確保することになります。移転先として金氏は、前述の観点から「WeWork 以外、選択肢はなかった」と言います。、WeWork 以外の可能性もリサーチし、いくつか内覧も行ったものの、決断は揺るがなかったといいます。

こうしてIR Roboticsは、2021年12月、 WeWork 日テレ四谷ビルに入居します。同社は手に入れたワークスペースを、最大限に従業員の働きやすさにつなげるため、自社で専有できるプライベートオフィスだけでなく、ラウンジでの執務、在宅ワークも認めています。こうした積み重ねで従業員の気分や体調、その日のタスクに合わせた多様なワークスタイルを用意しています。これが働きやすさにつながり、最終的に高いパフォーマンスの発揮や成果につながれば、と金氏は期待を寄せます。

その一方で、どんなに設備が整ったハイグレードなオフィスビルにもなかなかないサービスが、 WeWork にはあります。それが「生ビールの提供」です。一般に WeWork の生ビール提供には「得意先との関係深化」や「新しい取引先との距離を縮め関係を構築できる」といった効果、「 WeWork メンバー同士のビジネスにつながる新たな出会い」を促すなどの効果を感じる利用者が多い中、金氏はこのサービスの価値について、「社内コミュニケーションにおける効果」に価値を感じていたといいます。

「そもそもWeWork は有名でしたし、生ビールの提供があることも知っていました。“生ビールの提供”はマーケティング上とても大きな意味があるサービスだと思いますよ。当社の従業員のおよそ9割がお酒を楽しむメンバーですので、これが従業員同士のコミュニケーションを誘発するツールになるなと期待していました。入居してすぐ、“生ビール”を活用する仕組みをつくりました」(金氏)

生ビールに関する同社独自の施策とは、社内コミュニケーション促進策「ハッピーコミュニケーション5(ファイブ)」(略:ハピコミ5)です。これは「仕事中でも夕方5時からビールを飲んでいい」と会社が公式に認めた制度です。従業員は堂々と勤務中にビールを楽しむことができます。これによって金氏が期待するのは、社内の世代や部署を越えた「タテヨコナナメ」の活発なコミュニケーションです。施策の反応は上々で、今では完全に定着していると金氏は語ります。

ハピコミ5では、管理部に「今日私は〇〇さんとハピコミします」と伝えれば、おつまみになるスナックが人数分が支給されます。さらに今では、金曜日と祝日の前日は、夕方4時から生ビールを楽しめる「ハッピーフライデー4」や、平日の雨が降った日も4時から飲めるという「レイニー4」などの発展形の運用も始まっています。

2025年3月から、今度は WeWork 日テレ四谷ビルの専有1フロア(82席)を利用するIR Robotics。転居と前後して、新たに新卒を含めた数名の人材採用も決まっています。金氏は、これまでの経験で自社ならではの「 WeWork 利用の型」ができたといいいます。 WeWork というプラットフォームをフルに活用して、人的投資を加速。従業員の満足度やエンゲージメントをさらに上げ、パフォーマンスを最大限まで引き出す経営は、今後も続いていきそうです。

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