公開日:2023.05.22|更新日:2023.07.21

日本の「モノづくり」を支える老舗メーカー、株式会社椿本チエインが WeWork に新拠点を設けた理由とは

検討開始から短期間で決断、その理由

チームを強くするための WeWork

「オフィスは、居心地の良い場所であるべき」

1917年創業以来、機械部品から搬送システムまで幅広い分野の「動く」に進化をもたらし、日本の「モノづくり」を支える株式会社椿本チエインは、2023年4月に WeWork Hareza 池袋 に新しい拠点を構えました。

同社常務執行役員 DX・ITセンター長・同センターDX技術部長の西井 久雄氏に、WeWork に拠点を構えることになった理由、検討から入居までの経緯、そして今後の期待などについて伺いました。

検討開始から短期間で決断、その理由

── 御社のビジネスについて教えてください。

1917年の創業以来、チェーンからマテリアルハンドリングシステム(部品・資材等の運搬管理、通称マテハン)、モビリティ、モーションコントロールへとビジネスを拡大してきました。多種多様な機械部品、ユニット、それらを組みあわせたモジュール、システムの総合メーカーとして、産業用スチールチェーンや自動車エンジン用タイミングチェーンシステムなど世界シェアナンバーワンの商品を数多く生みだしています。一方で、ソリューション提供やグローバル化を推進することで、さらなる価値提供を目指しています。

 

── WeWork を選んでいただくまでの経緯は、どのようなものでしたか?

私は現在、DX・ITセンター長ですが、3月末までは研究開発センターを担当していました。中期経営計画のなかでも重要な位置付けである、全社的な新技術開発部隊を組織していくなかで、その最後の仕上げが東京都内に技術拠点を設けるということでした。

新技術開発部隊を組織するにあたって、拠点としてのオフィスは大切な要素だと考えていました。東京にはいろいろな人がいて、そこにいるだけでいろいろな情報が入ってきます。けれども、私たちの主たる生産拠点がある京田辺では、なかなかそういうチャンスがありません。

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また現在、どの部門においても人材確保に困難を感じており、特に中途採用、とりわけ情報技術の分野において採用が難しいということがありました。「椿本」ブランドは、関西ではよく知られていますが、関東ではまだそれほどではありません。また、部品メーカーというイメージが強いため、ソフトウェア開発をする人を集めたくても簡単ではありません。加えて、飯能市にある埼玉工場は都心から離れていることもあり、なかなか応募が集まらないという課題がありました。

品川に営業部が使う支社がありますが、営業メンバーも増えてきたのでそちらもスペースに余裕がなくなることが予想されました。そこで、新しい拠点を都内に作ることにしました。

2022年8月に新組織を発足させた前後から総務課がよく動いてくれて「WeWork というのが良さそうですよ」と紹介され、9月に内覧をしました。当初は新宿から渋谷近辺のエリアを想定していましたが、飯能工場へのアクセスも考えて Hareza 池袋を見に行きました。実際にさまざまな会社がメンバーとして利用しており、駅からのアクセスも良いことがわかって、入居を決めるまでにあまり時間はかかりませんでした。

今回は15名程度で利用をスタートしましたが、計画では採用が進むのですぐに30名を超えると思います。今利用しているのはDXチームとマテハン事業部の情報技術チームで、2024年以降には計画どおり新技術開発部隊から数名がこちらにやってくる予定です。

 

── 他にどのような物件を検討されたのでしょうか?

他の一般賃貸物件も検討しましたが、できるだけいろいろな企業とつながりを持ちたい、駅から近い物件が良いと考えた際に、WeWork は魅力的な選択肢でした。実際の雰囲気を見て、「イノベーションが期待できる場なのではないか」と感じたことも大きいです。

3分でわかる WeWork

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── 今回、マテハン事業部の情報技術チームとDXチームとがこちらに集結した理由は?

長いあいだ技術部門長として飯能工場でマテハン事業を担当していたので、私は情報技術チームのことをよく知っています。情報と機械と制御担当者がチームを組んで協力しないと、大きな無人の搬送装置を動かすことはできません。また、操作やマシーンインターフェース、運用といった点のサポートで、情報設計担当者はお客様のところへ足を運びます。機械設計や制御設計担当者は、その情報をもとにシステムを個別生産、つまりお客様ごとに受注生産をします。お客様ごとに設計していくのがマテハン事業部の業務なので、標準品はありません。必要に応じて社外の企業とも組んで大きなシステムを作りあげていきます。コラボレーションがしやすい場の設計は、チームにとって重要な要素なのです。

2023年4月4日に開所式が行われた

もう一方のDXチームは飯能工場が主な職場ですが、京田辺工場からの応援部隊とともに共同作業をする機会が多くあります。池袋エリアに拠点を置けば、誰にとっても工場に行きやすいと判断しました。

マテハンは大きなシステムを作り、DXは分析をします。両チームが上手にコラボレーションすれば、工場の自動化と分析が同時にでき、さらなる効率化が可能になります。マテハンは古い部署なのでプロパー社員が多くを占め、一方でDXチームはほとんどが中途採用者です。これから彼らが同じ拠点を使うことでコミュニケーションを活発にし、チームとして強くなっていくことを期待しています。

「オフィスは、居心地の良い場所であるべき」

── 働き方について、御社での取り組みについてお伺いできますか?

2018年に飯能で新工場を建てた際に、オフィスについての意識を変えるきっかけとなる出来事がありました。当時、予算の関係で新工場に移転できなかった部署があったのですが、その部署の若い従業員たちにチームを作らせ、好きなようにやっていいと言ったところ、掘り炬燵のようなスペースができあがり社員の間で好評だったのです。これをきっかけに、京田辺工場のリフレッシュルームをアウトドアメーカーに依頼して改装するということも実施しました。今でもそのスペースでは、異なった部門の若手メンバーが集まってカードゲーム大会をしたり、昼食をとったり、おしゃべりを楽しんだりしています。営業チームが置かれている品川支社でも昨年、オフィスのレイアウト刷新を行い、ブーメランの形をしたデスクやカラフルなソファなどを導入しました。

「働き方改革」と言われて久しいです。従業員を早く帰らせることも重要ですが、オフィスが居心地の良い空間であることも大切です。加えて、当社は部品メーカーという印象が強く、機械技術者が働く堅い会社というイメージがどうしても強いので、コミュニケーションしやすい、イノベーションが生まれやすい環境づくりが必要だと考えています。

── これから WeWork をどのように活用しようとお考えですか?

採用活動の強化に加え、人と人との連鎖、つながりの構築のために活用したいですね。やはり、旬な情報はインターネットを検索するだけでは入手できないからです。人と関係を作って、人に聞いて、人と会って、現物をさわって理解するプロセスを大事にしてほしいと感じます。

実際、机の上だけで仕事をしているだけでは足りず、何気ない会話から新しい発想が出ることも多いのです。例えば私自身、新商品について悩んでいたときに、解決の糸口となったのは池袋駅前の喫茶店での樹脂メーカーの方との会話でした。会話しながらコースターにスケッチしていたら、構想が出てきたという経験があります。

私たちの従業員はよく「自分の仕事はクリエイティブだ」と言います。だからこそ、誰かとの会話から生まれてくるアイデアに期待しています。WeWork では、いろいろなイベントが開催されているので、社内でも参加を促してイベントの企画を出してもらったりすることも考えています。

WeWork への入居をきっかけに、企業の文化もさらに居心地の良いものに変わっていくと期待しています。

 

* 本記事は2023年4月に実施したインタビューを元に作成しています

 

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