WeWork を利用すれば、ベンチャーでも充実のオフィス機能を持てる
コロナ禍で高まった WeWork の魅力。WeWork への本社移転を決断
WeWork で実現する「総務業務の省力化」は、コロナ禍における課題を解決
おすすめポイントは「フレキシブルなオフィス運用」「みんなで集まれるサテライトオフィス」
転職・就職のための情報プラットフォームを運営するオープンワーク株式会社(OpenWork)は、2019年12月からサテライトオフィスとして WeWork 渋谷スクランブルスクエアの利用を開始。渋谷の賃貸ビルにある本社と WeWork の2拠点で活動していましたが、2020年10月には本社も WeWork に移し、1拠点に集約しました。同社で経理・総務・法務・労務・人事などの管理部門全体を指揮する広瀬悠太郎氏は、30~90人規模のベンチャーには特に、 WeWork の「会議室や広い共用エリアの確保」「事業を拡大していく際の拡張性」「総務業務の省力化」の3つのメリットが際立つと語ります。
■ 課題
- 事業拡大・人員増に伴い、100名規模が1フロアで仕事をできる新拠点を探していたが、創業から拠点としてきた渋谷駅近郊にこだわりがあり、条件に合う物件が見つからずにいた。
- 緊急事態宣言などにより、ほとんどの社員がフルリモート勤務に移行。オフィスとして確保すべき席数が減った。
- 賃貸オフィスだった旧本社では、コロナ禍によるリモートワーク推進で管理部門が本社を留守にする機会が増え、特に総務業務に課題が生じた。
■ WeWork を選んだ理由
- 会議室や広い共用エリアを、所有せずフレキシブルに活用できる WeWork 渋谷スクランブルスクエアを、サテライトオフィスとして利用。自社の新しい拠点になる可能性を感じ、コロナ禍を機に賃貸オフィスを解約し、本社も丸ごと WeWork へ移転。
- WeWork はフレキシブルなオフィス契約が特徴で、席数以上のセキュリティーカードが発行可能なため、本社を約50人程度の個室に縮小しながら、全従業員に当たる約90人分のセキュリティーカードを配布。席数以上の従業員がアプリで空席を確認しながら、好きなときに出社して働けるオフィスが実現した。
- WeWork のスタッフがオフィスの掃除、郵便物の受け取り、冷蔵庫の補充などオフィスを管理してくれるため、管理部門が出社しなくてもオフィスが最適な状態に保たれる。総務を含めた管理部門の自由な働き方も実現できている。
WeWork を利用すれば、ベンチャーでも充実のオフィス機能を持てる
── 事業内容を教えてください。
当社は転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営しています。退職した社員や現職社員によるクチコミが掲載されているのが特徴で、定性コメントや評価スコア、レーダーチャートなどの情報をもとに、その企業の職場環境や働きがい等の評価をチェックできます。転職を考える求職者はもちろん、最近では多くの就活生の企業研究にも活用されています。また、社会人の方が取引先の企業研究などに活用していたり、最近ではOpenWorkデータと企業業績に相関関係が見られることに着目し、投資会社やコンサルティング会社が法人契約をして活用されるケースも増えています。
以前は「Vorkers」というサービス名称で展開しており、事業の主軸は社員クチコミの収集と掲載といったデータベースの構築が主でした。2019年5月に会社名とともにサービス名称を「OpenWork」に変更し、現在は、OpenWork上で求人応募・企業からのスカウト受信ができるリクルーティングサービスにも注力しています。
現在、社員クチコミと評価スコアは1200万件以上に上り、クチコミや評価が投稿されている企業数は約5万社以上。掲載求人数は11万件を超えています。(2022年1月時点)
私が入社したのは2019年2月で、現在は経理・総務・法務・労務・人事など、広報以外の管理部門をまとめるコーポレートユニットマネジャーとして全体を管轄しています。
── WeWork ご利用のきっかけをお聞かせください。一時は、別のサテライトオフィスを利用されていたとか。
かつて渋谷駅から徒歩5分ほどのところにある賃貸ビルに本社を構え、全従業員約40人が100坪くらいのオフィスで仕事をしていました。ちょうどそのころ事業の拡大を検討しており、従業員数の拡大を考慮し100人規模が1フロアで仕事をできる新しい拠点を模索していました。創業以来ずっと拠点としてきた渋谷駅近郊にこだわりがあったものの、スペースとコストが釣り合う物件はなかなか見つかりませんでした。当社のような規模のベンチャーにとって、事業拡大のためのオフィス機能の拡充とコストの問題は、管理部門の大きな悩みの一つでしょう。
探している間も従業員数は増えていき、オフィスが手狭に。そこで、一部機能を恵比寿にあるサテライトオフィスに移し、2拠点体制での活動をスタートしました。しかし渋谷・恵比寿の2拠点ではどうしても利便性の面で限界があり、渋谷駅近郊での「2拠点目確保」がわれわれ管理部門の課題となっていたのです。
*撮影時のみマスクを外しています。
── そこに WeWork 渋谷スクルランブルスクエアオープン(2019年12月)のリリースがあり、入居を検討されたのですね。
はい。これは私が入社する以前のことですが、2018年末頃、当時の代表取締役社長だった増井が、あるイベントで WeWork の方とご一緒する機会に恵まれました。その時から「WeWork に魅力を感じていた」と聞いています。 WeWork 渋谷スクランブルスクエアオープンの報を受け、役員会議にて WeWork 利用が承認されました。
── 当時の経営陣は、WeWork にどのような魅力を感じていたのでしょうか。
一般的な賃貸オフィスは、室内を造作しなければいけませんし、設備・什器を用意する必要があります。WeWork はそうした費用と手間を一切かけず、質の高いオフィス空間を手に入れられます。それに WeWork は当時から働きやすさを追求したサテライトオフィスの代表格でした。当社においてもリモートワークの試験運用が始まるなど働きやすさを意識し始めた時期でもあったため、WeWork のコンセプトとサービス内容に共感したのだと思います。
コロナ禍で高まった WeWork の魅力。WeWork への本社移転を決断
── WeWork 渋谷スクランブルスクエアのサテライトオフィス利用は2019年12月から開始され、2020年10月には本社を移転されています。
2019年12月からしばらくは、賃貸オフィスにエンジニアなどがいるプロダクト部門を置き、渋谷スクランブルスクエアには管理部門・営業部門・CS部門を置いていました。しかしそんな体制で動き始めて間もなく、日本がコロナ禍に見舞われました。当社の働き方においても感染拡大防止のためにリモートワーク主体となり、出社は必要最低限の機会と人員のみに。そんな中、賃貸オフィスと WeWork の2拠点体制では、スペースを無駄にするばかりでした。会社として「どちらかを解約するべきでは」という決断に迫られ、結果的にフレキシブルなオフィス運用ができる WeWork に集約し、賃貸オフィスの解約を決断しました。
── WeWork ではなく賃貸オフィスを解約された理由は?
2019年12月からの数カ月の使用で、 WeWork の利便性を実感できていたことが大きかったですね。私たちが一部の部門の機能を WeWork に移して感じたことは、何といっても「場所の制約がない便利な働き方」の実現でした。賃貸オフィスは会議室の数に限りがあったので 1on1面談の場所を押さえるのも一苦労でしたが、 WeWork ではカジュアルな会議なら共用エリアで十分に行えますし、必要に応じて大小さまざまな会議スペースを使うこともできます。それにオフィス自体がとてもオシャレで、採用活動時には印象面で有利に働きました。実際に、とある志望者は「こんな素敵な場所にオフィスがあるんですね!」と驚いていました。
*撮影時のみマスクを外しています。
── コロナ禍で WeWork の魅力がさらに高まったと感じられているそうですね。
はい。 WeWork の価値をより強く感じるようになったのはコロナ禍になってからです。現在は、従業員のほとんどがリモートで働いているため、ハイブリッドワークに適した専用アクセスというプランを選択しました。このプランは席数以上の人数で個室を利用できるため、個室の席数は全従業員の50%で契約し、セキュリティーカードは全従業員に配布しました。各自が自社の個室だけでなく、共用エリアや在宅を取り入れて、「好きな時に好きな場所で」仕事ができるという選択肢を持てること。このように外部環境に応じた働き方の変化に柔軟に対応できることが、管理部門として感じる WeWork の価値です。
WeWork で実現する「総務業務の省力化」は、コロナ禍における課題を解決
── コロナ禍の総務業務においては、本社が WeWork で助かったことがあるとか。
リモートワークが中心になると、どうしても本社が留守になります。しかし WeWork はスタッフの方がオフィスを管理するため、私たち管理部門が出社しなくてもオフィスが最適な状態に保たれます。清掃、郵便物の受取、冷蔵庫内のドリンクの補充など、数え上げればキリがないほど発生していた細かな総務的な業務のほとんどを任せることができ、その分だけ総務業務を省力化できています。多くの総務業務を WeWork のスタッフの方々にアウトソーシングしている感覚です。これは結果論ですが、もしも賃貸オフィスでコロナ禍を迎えていたら、フルリモートワーク中でも管理部門の誰かが出社しなければならず、管理部門は今のように自由な働き方を実現できていなかったかもしれません。
正直なところ賃貸オフィスと WeWork の利用料を単純に坪単価のみで比較すると、 WeWork の方が若干割高です。しかし、上記で挙げたような管理部門のさまざまなコストをカットできており、コスト効率が良いと感じています。
おすすめポイントは「フレキシブルなオフィス運用」「みんなで集まれるサテライトオフィス」
──本社移転の反応はいかがですか。
先ほど当社を志望する学生さんの反応をお伝えしましたが、それと同様に、取り引き先の方々からの評判も上々です。WeWork が渋谷スクランブル建物内ということもあり、こうした場所に本社を置いていることは対外的な信頼度にも良い影響を与えていると感じます。また外部の人から「イケてる場所に本社がありますね」と反応をいただけることは、純粋に私たち従業員のモチベーションを高めてくれます。前のオフィスは人員増加で手狭になってしまい、外部の方と打ち合わせするミーティングルームの確保も難しく、本社に来ていただくのも忍びない時期もあったのですが、今は「ぜひウチに来てください!」と堂々と言えるようになりました。自信を持ってメディアからの撮影取材を受けることもできます。
──従業員の利用状況はいかがでしょうか。
WeWork のパントリースペースには自由に飲むことができるドリンクが充実しています。従業員は就業中にコーヒーや紅茶、お茶などを飲んだり、終業後にビールを飲んだり、自由に楽しんでいるようです。初めて WeWork を訪れたスタッフは、一様に「おぉ〜!」と、その雰囲気の良さに驚いていました。
*撮影時のみマスクを外しています。
── 今後のオフィス運営・戦略について教えてください。
WeWork を利用することで、フレキシブルな戦略立案を後押しするようなオフィス運営・戦略を実現でき始めています。従業員サーベイの結果なども加味しながら、場合によってはオフィス拡張も視野に入れていく計画です。コロナ禍が続いているため、これからの出社基準をどうするかなど、私たち管理部門が検討すべき課題は山積していますが、日々必要な総務業務を WeWork のスタッフにお任せすることで生まれた時間なども有効に活用し、管理部門としての課題を解決していきたいと思っています。
── WeWork を他企業にお薦めするとしたら、どのような点でしょうか。
私は、 WeWork にマッチする企業には2つのパターンがあると思っています。1つは当社のような小規模・中規模のベンチャー企業。特にビジネスの成長過程にあり人員規模拡大の見込みがあるベンチャーなら「まずは1部屋借りて、後からもう1部屋借りる」「座席数は抑えて、共用スペースを有効に使う」といった「フレキシブルなオフィス運用」が WeWork で実現できます。もう1つはリモートワークが盛んでサテライトオフィスも検討している会社です。 WeWork のように共用エリアが充実していると、ただ作業をするためのコーワーキングスペースとは違い、“みんなで集まれるサテライトオフィス”になります。当社の場合はサテライトオフィスからの利用となりましたが、同規模企業の方にも魅力をお伝えしたいです。
* 2022年1月時点
・本記事は2021年10月に実施したインタビューを元に作成しています。