更新日:2025.03.27

SESからAI研究開発企業へと進化。AIベンチャーとして関西から羽ばたくアプリズム

コンテンツタイプ

導入事例

SES中心の業務系・基幹系システムエンジニアリング企業から、AIに特化した受託・開発企業へ

成長スピードにオフィスのキャパシティーが追い付かず度重なる移転に疲弊。フレキシブルなワークスペースを求めて WeWork へ

幅広い業界に上流から深く関わり、さらなる成長を目指す

創業14年目を迎えるITベンチャー・株式会社アプリズムは、当初のシステム・エンジニアリング・サービス(SES)を中心とした業態から進化し、AIを活用した自社開発のプロダクトによって、さまざまな社会課題の解決に挑んでいます。2019年に「 WeWork なんばスカイオ」に入居したときは39席だったスペースを、今では88席にまで拡張して成長を続ける同社。ここに至るまでと今後について、同社代表取締役社長の仙敷久善氏にお聞きしました。

■課題

・成長の度にオフィスが手狭になり、移転の労力・時間・コストがかさむ状況に陥っていた

・多くの従業員が顧客先に常駐しており、オフィスに人が集まる機会が少なかった。仕事上での刺激が乏しく、孤立感が強い環境だった

■WeWork を選んだ理由・効果

・急成長する事業規模に合わせて、席数やスペースを柔軟に拡張可能。移転の手間やコストを削減し、長期的に安定したオフィス運営が実現できた

・ラウンジなどの共有スペースを活用し、他社メンバーや社内従業員との自然な交流が可能に。孤立感が解消され、新たな発想や刺激を得られる環境が整った

・ WeWork 特有のコミュニティチームによる他企業・行政機関とのマッチングサポートやイベントにより、AI事業展開に必要なつながりが得られた

 

SES中心の業務系・基幹系システムエンジニアリング企業から、AIに特化した受託・開発企業へ

──事業の内容と WeWork のご利用状況を教えてください。

アプリズム仙敷氏(以下、仙敷):当社は2019年より「 WeWork なんばスカイオ」に入居し、以来継続して利用しています。最初はプライベートオフィス39席からスタートしましたが、現在では88席にまで拡張しています。現在のワークスペースは3室に分かれており、35席と34席のスペースには開発を担うエンジニアが、もう1つの19席のスペースには代表である私を含む管理部門のメンバーが入っています。

WeWork 入居以前は、大阪市内に賃貸オフィスを借りて事業を行っていました。しかし、当時の主な事業はSESで、ほとんどの従業員が顧客先に常駐している状況でした。そのため、オフィスにいるのは営業を担当していた私だけという日がほとんどで、「働く環境として刺激が少なく、面白みに欠ける」と感じていました。

その後、当社は業態を大きく転換しました。現在は、企業や研究施設から依頼を受けて開発する「クリエイションサービス」と、自社プロダクトで社会課題の解決を目指す「プロダクトサービス」を軸に事業展開しています。

双方ともAIをフルに活用するサービスですが、これまで手がけていたのは主に業務系、基幹系システムのエンジニアリングであったため、AIに関する知見はほとんど持ち合わせていませんでした。受託開発案件を積極的に増やしていく中で、これまで顧客先に常駐していたスタッフを徐々に自社へ呼び戻し、同時に業態の転換を視野に入れたノウハウの蓄積を進めてきました。その結果、現在では「最先端技術で未来を創造する」というミッションを掲げる、AIを主軸とした研究開発企業へと完全にシフトしています。

クリエイションサービスのお客様は製造業の他、大学や国立の研究機関などです。こういったAIに関する最先端の研究や製品化に携わる中で知見やノウハウを高め、一方のプロダクトサービスに生かしています。

──プロダクトサービスで扱うソリューションをご紹介ください。

仙敷:現在展開している自社プロダクトは主に3つあります。いずれもAIエッジカメラを活用したソリューションで、これまで解決が難しかった課題に新たなアプローチを提供しています。

まず1つ目が、競走馬の異常行動や病気の兆候を検知する見守りプロダクト「aiba」です。厩舎(きゅうしゃ)では、「24時間見守るのが難しい」「馬の異状に早期に気づけない」「異常時の状況を正確に報告するのが難しい」といった課題が長年存在していました。「aiba」は、業界初となるAIエッジカメラ技術を導入することで、馬の状態を常時モニタリングし、異常が発生した際には即座に通知することを可能にしています。

2つ目が「B-RIO」(Base Route investigate Operation)です。主に公共交通機関向けのソリューションで、現在、大阪市(Osaka Metro Group)で導入が進められています。「B-RIO」は、バス路線における乗降者数の調査(OD調査)を自動的に集計・可視化するもので、バス運行の効率化や路線の最適化をサポートします。現在、東京都交通局でも実証実験を進めています。

そして3つ目が、混雑検知プロダクト「tsumiki」です。このプロダクトは、店舗、会議室、イベント会場、喫煙所など、さまざまな場所に設置したAIエッジカメラを活用して、リアルタイムで混雑状況を正確に把握できるソリューションです。

当社はこうした自社のAIプロダクトによって、これまで解決が難しかった社会課題の解決に貢献したいと考えています。

成長スピードにオフィスのキャパシティーが追い付かず度重なる移転に疲弊。フレキシブルなワークスペースを求めて WeWork へ

──2019年の WeWork 利用開始から現在まで、短期間で大きくビジネスを伸ばしていらっしゃいます。その要因と WeWork 活用に至る経緯をお聞かせください。

仙敷:当社がこれほど短期間で成長できた要因は、AI技術に対する市場のニーズが高まる中で、ビジネスモデルを思い切ってその方向に振り切ったことにあると思います。しかし、急成長には課題も伴いました。その最たるものが、増加する人員に対応するためのワークスペースの確保でした。数人規模だった最初の賃貸オフィスは早々に手狭になって移転が必要になり、その後もスペースが足りなくなっては短期間に移転を繰り返す状況が続きました。その度に、物件選びや引っ越し、その後の設計や設備調達などに多大な手間とコストがかかり、正直なところ「もううんざりだ」という気持ちが強くなっていました。

そんな時、信頼していた不動産屋さんから「次の移転先がはっきり決まるまでの一時的な措置として、WeWork のようなシェアオフィスを利用してみてはどうか」と提案を受けました。

当初は「いったん利用してみよう」という軽い気持ちで WeWork に入居したのですが、実際に使ってみるとその利便性に驚かされました。コミュニティチームのきめ細やかなサポート、柔軟に拡張可能なワークスペース、そして一般的な賃貸オフィスとは異なり、最初からすべてが整った環境という点が非常に魅力的でした。この環境のおかげで、オフィス管理に煩わされることなく、事業そのものに集中できるようになりました。その結果、現在では入居6年目に突入しています。

実は昨年、別の選択肢として賃貸オフィスに戻ることを検討した時期がありました。しかし、 WeWork 以上の選択肢は見つかりませんでした。特に、ラウンジスペースのような設備を整えるには、時間も費用も膨大にかかります。それが WeWorkならゼロです。また WeWork に入居した際に机や椅子、キャビネットなどの事務機器を全て処分してしまったため、他の賃貸オフィスに移る場合にはこれらを再び購入しなければなりません。

社内でも WeWork を支持する声が多かったことも大きな理由です。「もし他の場所に移るなら、自分たちは WeWork に残りたい」と言う社員も一定数おり、移転案には反対意見が上がりました(笑)。社員が快適に働ける環境を整えることは、成果にも直結するため、結果的に WeWork を継続して利用する判断になりました。

──そうした従業員の方々は、 WeWork のどのような部分が気に入っているとおっしゃっているのでしょうか。

仙敷:まず、 WeWork が入居している「なんばスカイオ」というビル自体の魅力が大きいですね。非常にグレードが高く、ビルの内外には銀行や郵便局、コンビニエンスストアといった便利なテナントがそろっています。また、日頃からしっかりと管理されていて清潔感があり、駅直結というアクセスの良さも抜群です。こうした点が、従業員にとって働きやすさにつながっていると感じます。

WeWork そのものについても、従業員から高く評価されています。特にインテリアのクオリティが高く、デザイン性と機能性を兼ね備えた空間で働けることが居心地のよさにつながっているようです。通常のオフィスであれば、自社で管理しなければならないような業務(複合機など各種設備の消耗品補充・メンテナンス、清掃など)の多くを WeWork に任せられることなどにも魅力を感じているようです。

── WeWork では、時に拠点をまたいで利用者をつなぎ、ビジネス発展のサポートをするコミュニティチームの存在が大きな特徴になっています。また、各拠点ではイベントが頻繁に行われ、 WeWork を利用するメンバー間のマッチングや交流を促しています。これらの活用について教えてください。

仙敷:当社が WeWork を活用する上で、特に重視しているのは「共創のパートナー」との出会いを得ることです。私たちが求めているのは、大手企業や行政の研究開発部門、新規事業開発部門、そしてオープンイノベーションの推進に取り組む方々です。コミュニティチームには「そういった企業や組織がいたら、ぜひ紹介してほしい」と希望を伝えています。

これまでにも、他拠点を含めた行政や企業を紹介してもらったことが何度かあります。このような機能は、他のコワーキングスペースやシェアオフィスにはない、 WeWork ならではの機能だと思います。また、 WeWork の拠点で行われるイベントも有意義な交流の場になっています。

──その他、 WeWork を利用するようになり改善したことはありますか。

仙敷:いくつかの点で大きな改善を実感しています。その一つが、打ち合わせの際の利便性です。先方が当社のオフィスに足を運んでくださる機会が大幅に増え、「雰囲気がいいですね」といった感想もよくいただきます。また、ミーティングルームの確保が容易になったことも大きな改善点です。自社オフィスでは、ミーティングルームの数が限られており、スケジュール調整が難しいことが多々ありました。しかし、 WeWork には複数のミーティングルームが用意されており、急な打ち合わせや複数の会議が重なる場合でも、たいていは確保できます。

幅広い業界に上流から深く関わり、さらなる成長を目指す

──さらなる成長に向けて、これからも採用を強化していくとのお話ですが、求めている人材について教えてください。

仙敷:当社のようなAI関連事業者をひとくくりにしてと表現することもありますが、その領域は非常に幅広いものです。例えばAIを活用した顔認証技術に特化した企業に入社すると、そこでは顔認証に関わる業務に終始することになります。顔認証を極めたいエンジニアなら、そうした企業で働くのがベストかもしれません。

一方、当社での業務は、そうした特定分野に限定された細分化したものではありません。電機や医療といった大手企業の研究開発部門、国立大学などの研究機関と協働し、プロジェクトの上流から深く携わることが特徴です。そのような仕事を求めるエンジニアには、当社にマッチすると思います。

幅広い領域でAIの知見を貯めたい方、きっと希望にマッチした業務が見つかると思います。ぜひWeWorkで一緒に成長しましょう。

3分でわかる WeWork

3分でわかる WeWork

WeWork を知らない人はまずこちらを

カテゴリーから探す

イベントレポート

一覧を見る ➝